happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

【下村敦史】「生還者」どんでん返しの連続、手に汗握る登攀シーン、まさかのラスト!

本作も息をも吐かせぬ展開、誰が正義なのか、オセロのように変わる印象 下村敦さんの著書は、2015年に第60回江戸川乱歩賞を受賞「闇に香る嘘」(2014年8月刊行)を読みました。 主人公は盲目故に、状況を把握できないもどかしさや、忍び寄る恐怖、何を信じた…

【本屋大賞】2022年、ノミネート作品10作が発表になりました!

当ブログのサイドバーを御覧いただけばお分かりのように、本屋大賞ノミネート作品、直木賞ノミネート作品を中心に読んでおります。 ノミネート作品を読んで見つけた、好み作家さんの作品を追いかけて読んだりもしてます。 以前は、謎解きの面白さから、どん…

【本屋大賞・2位】青山美智子著「お探し物は図書室まで」|温かい言葉に勇気づけられる作品

青山美智子さん…昨年1月の本屋大賞ノミネートの時に、初めて知りました。 2017年8月、『木曜日にはココアを』(宝島社)で小説家デビューされたとのこと。 全くのノーマークの作家さんでした。 心温まる連作短編集です 一章 朋香 21歳 婦人服販売員 二章 諒 …

2021年読んだ本=39冊 原田マハ4作品、伊吹有喜5作品 マイベスト発表!

自分用の読書記録を綴る拙ブログをご覧いただきありがとうございます。 いよいよ2021年もあと少し。 2021年に読んだ本 39作品を記録しておきます。 原田マハさんの作品、伊吹有喜さんの作品が好きです 聖マルコ殺人事件 塩野七生 灯台からの響き 宮本輝 メー…

【辻村深月】「琥珀の夏」ネーミングの妙に唸る|子供の頃コミューンで過ごした夏の記憶

琥珀とは…大昔に、木の樹脂が虫などを包み込んで化石になったもの。 宝飾品になっていて、映画「ジュラシック・ワールド」にも、主人公が過去を語る時に琥珀を眺めていたような… 本著も、帯に「罪を記憶に閉じ込めて、私たちは大人になった」と本の帯にあり…

【原田ひ香】前作「東京ロンダリング」の続編|失踪屋登場で社会派テイストに

前作「東京ロンダリング」は、離婚して家を出ることになったりさ子が、賃貸物件のロンダリングをするお話でした。 今回は、失踪屋=失踪した人を探す会社を立ち上げた仙道啓太と前作で登場した「相場不動産」が勧めるロンダリングをする「影」と呼ばれる人た…

【原田マハ】「生きるぼくら」|ひきこもりだった青年が米作りで生きる喜びを実感する成長物語

ミュージアム勤務の経験があり、キュレーターをされている原田マハさんの、美術関連を題材にした作品は、切り口も鋭く、たくさんの知識・情報の宝庫で、興味深く読ませて頂いてます。 が、アートにまつわる作品が多い原田マハさんの作品の中で、アート系の作…

【原田ひ香】東京ロンダリング|人とのつながりが温かい

好きな女流作家さんは、原田マハさん、伊吹有喜さんです。 先日、手元に読む本がなくなったので、図書館で「原田マハ」さんの本を探していました。 ふと横をみると原田宗典さん、原田ひ香さんの作品も並んでいて… そう言えば、原田ひ香さんの作品は「口福の…

【本屋大賞】町田そのこ著「52ヘルツのクジラたち」涙ながらに読了

切なく温かい物語 2021年本屋大賞受賞作。ダントツの1位でした。 今でも近所の図書館に1500人近い方が貸し出しを待っておられます。 今年の流行語にノミネートされた言葉の中に「親ガチャ」という言葉があります。 「ガチャガチャ」何が当たるかわからない=…

【伊吹有喜】「四十九日のレシピ」やっぱり最後に泣かされた… 

最近、伊吹有喜さんの作品がお気に入りで、これが6作品目です。 NHKでドラマ化され、映画にもなった作品。 本の帯には、 わたしがいなくなっても、あなたが明日を生きていけるように。 大切な人を亡くしたひとつの家族が、再生に向かうまでの四十九日間。 熱…

【芥川賞受賞・本屋大賞ノミネート作品】宇佐見りん著「推し、燃ゆ」、ヅカファンとして共感する部分あり♪

本屋大賞ノミネート作は好きだけど、芥川賞は感動薄め 当ブログでは、本屋大賞ノミネート作品、直木賞受賞作品の感想記事が多いです。 毎年発表になる芥川賞ですが、これまでに4冊しか読んでないです。 150回(2013年下半期) 小山田浩子 穴 146回(2011年下半…

【原田マハ】「リボルバー」読了|ゴッホとゴーギャンにまつわるアートミステリー!ページを繰る手が止まらないっ

ファン・ゴッホの人生と作品は人を惹きつける魅力がある 昔、朝日新聞の別刷りの日曜版の表紙が、名画で彩られていた頃がありました。 ルノワールやドガ、ロートレックなど、それぞれの画家の特徴を知って楽しんでいました。 当時、ゴッホの独特の絵の具の使…

【知念実希人】「神のダイスを見上げて」読了…期待はずれ…for me

初めて読んだ知念実希人さんの作品は、本屋大賞ノミネート作品の「人つむぎの手」でした。 医師でもある、知念実希人さんらしい、医療系のお話で、感動しました。 もっと知念実希人さんの本を読んでみようと「仮面病棟」。 はらはらドキドキの展開でした。 …

【湊かなえ】読了後、切なくて苦しくなった「落日」

湊かなえさんの本は何冊か読んでいます。 本作は、直木賞ノミネート作でもあり、昨年、図書館に予約してあって、ようやく回ってきました。 久しぶりの湊かなえさん作。 湊かなえさんの作品は「地続きの怖さ」と新聞の記事で読んだ記憶があります。 小説の中…

山田風太郎著 「柳生忍法帖 上巻」読了|痛快復讐劇!ページを繰る手が止まらない!

今年9月に宝塚星組で上演される「柳生忍法帖」の原作本 時代小説の中でも、読もうと思わないジャンルの本でした。 剣豪の話より、江戸の人情物の方が好きなんです。 それなのに、読み始めたら、スピーディな展開に読まされて、先が気になり読むのを止められ…