⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

吉田修一著 ウォーターゲーム 読了♪

平成30年5月26日の新聞広告に出ていた ウォーターゲーム

広告には、

震えるほどの圧倒的展開、度肝を抜く大どんでん返し。
ハリウッド映画を凌駕する超絶スパイ・エンターテイメント、誕生!


この一文読んだら、ワクワクしてしまって…図書館で探したらあったから、ポチ。
それから9ヶ月、ようやく回ってきました。

ウォーターゲーム


吉田修一さんの著書を読むのは初めてでした。
吉田修一さんの事、よく知らなかったんですが、映画「怒り」や「悪人」の原作者なんですね。

そして、映画化が決まった「太陽は動かない」「森は知っている」の作者でもあるのですね。

し・か・も! 今回読んだ「ウォーターゲーム」は、「太陽は動かない」「森は知っている」とあわせ3部作と言われてるとは!

登場人物の 産業スパイ、鷹野一彦と田岡亮一は吉田修一ファンにはおなじみのキャラだったんですね。

今回の産業スパイ? の目的は 水。 

九州のとあるダムが何者かによって爆破されました。ウォーターゲームの始まりです!!

新聞の一面に踊るニュースの裏側で渦巻く欲望の数々


幻冬舎のHPの紹介文は ↓

考えるんだ。 たとえ1%でも、可能性があるなら。 晩秋の夜、突如ダムが決壊し、濁流が町を飲み込んだ。 死者97名、行方不明者50名を超える大惨事。 新聞記者の九条麻衣子は、被害を取材するうちに、決壊が事故ではなく大規模な犯罪である可能性に気づき、その夜に町を抜け出した土木作業員の男を探し始める。 一方その事件の陰で、AN通信の鷹野一彦とその部下・田岡は、ダム爆破計画を阻止するべく奔走していた。水道事業の民営化に金の匂いを嗅ぎ取った代議士や国内外の企業によるテロ計画の一部だったが、いつのまにか計画の全てが盗まれ、首謀者が正体不明の人物に入れ替わっていた!? 情報が錯綜し、混乱を極めるなか、九条麻衣子と若宮真司の出会いが、世間を揺るがす大スクープを生み出すことに……。 敵か味方か、嘘か真実か、善か悪か——!? 金の匂いに敏感な男女が、裏切りあい、騙し合いながら、真っ暗闇の“今"を駆け抜ける!


以下ネタバレのある文章ですので未読の方はご注意ください!

冒頭から引き込まれ スピード感のある展開で、最後まで一気に読まされました。

映画化を意識されてるのでしょうか? 派手なシチュエーションでした。

文章を脳内で映像化すると、まるで映画を観ているような気分になりました。

時に有益な情報をながしてくれる女スパイのアヤコは謎めいた美女で
敵か味方かわからない 「ルパン三世」に登場する峰不二子的に描かれていて面白いです。
ちょっと色気のあるところも。

水の利権を争う会社V.O.エキュというフランスの会社、イギリスの投資会社、水道事業民営化を目論む日本の政治家といろんな人物の思惑が絡んで
どうなるのか 最後まで読まなければ予想もつかず。

興味深かったのは 親を亡くして施設に預けられた子供をスパイに育ててる組織がある、という設定。
そこに切り込んでいく 九州新聞の九条もなかなか度胸のある女性

ラスト近くのシーンの 
プライベートジェットの翼に取り付けられた 飛行機の計器を狂わせて墜落させる装置を外すため鷹野が
腰に命綱をつけて ドアから翼に飛び移っての死闘は まるで映画のワンシーンのようでした。

これが どんでん返しにつながるのですが…
ちょっと出来過ぎかな?? 現実離れしていました。

ラストシーンは壮大で 命の水の尊さ 大切さを考えさせられる小説でした。

 
読書メモを失くしてしまったので 出てきたら追記しますw