happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

【本屋大賞グランプリ】瀬尾まいこ著「そしてバトンは渡された」読みました♪

瀬尾まいこさん~!
本屋大賞受賞、おめでとうございます!!


瀬尾まいこ著 そして、バトンは渡された を読みました♪

181203そしてバトンは渡された



ブログのお友達がブログで紹介されていた本です。
初めて読む作家さんです。

ラスト、育ての親の一人 森宮さんが 優子とともに大きな扉の向こうの 光あふれる場所へ踏み出すところで

涙腺崩壊~~

心が温かいもので満たされていきました。

主人公の優子は 母が亡くなり 実父の海外赴任についていかず
父の再婚相手の2度目の母と日本に残ったが…

次々に育ての親が替わるけれど 誰しも 優子を愛していて
淡々とした日常の中に ウイットに富んだ会話が面白くどんどんページが進みました。

こんなこと、あるかしら?と思う設定ではありますが
まだ30代の独身男性の森宮さんが 中学生の優子の父親になろうと決心するなんて。

3人目の父親・森宮さんと 優子の会話が面白いです。
というか 森宮さんのキャラクターと 森宮さんのセリフが笑えます。
ほのぼのとしてて 彼の存在が この本の肝なのではないかと思います。

卒業式の日にもらった 担任の先生からの手紙には
「あなたみたいに親にたくさんの愛情を注がれている人はなかなかいない」と書かれていたのです。

親がコロコロと変わって 精神的に不安定になりそうな状況ですが
愛ゆえか? まっすぐに育った優子。

そんな優子とバージンロードを歩くことになった「最後の父親」の森宮さんは
今度は 優子の結婚相手の 早瀬くんに 「優子を見守る」バトンを渡すのでした。


第一章は 優子視点で描かれ
第二章は 森宮さんの視点で描かれています。

優子の生い立ちが描かれた 第一章の方が長く 第二章の方が短いのに
ぐっと心を掴まれるのは やはり 森宮さんが 父親になろうとしている心の動きが見えるからなのかもしれません。





これは あくまでも大人のメルヘン。

育ての親がコロコロ変わることもあるかもしれないけれど
子供に取って 養育環境がしょっちゅうかわるのは宜しくないし
情緒不安定になる可能性もあります。
アイデンティティが揺らぎます。

優子のようにカラッと生きられるといいのですが なかなか難しいのでは?
これは現実から切り離して 楽しむ本だなと思いました。