⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

【伊坂幸太郎】「ゴールデンスランバー」読了

さすが! 日本本屋大賞 第1位の作品。

↓ ねたバレあります、ご注意ください。 

無実の罪で追われることになった 主人公・青柳雅春の徹底的逃亡劇

恐ろしいのが この冤罪が国家規模の陰謀であること。
首相暗殺の犯人に 仕立て上げられて、無実を訴えても 相手が国家なら 取り上げられる訳も
握りありません。
事件自体もみ消されて 最悪、抹殺されるかもしれないのです・・・汚い手を使って。

それは まるで ケネディ暗殺犯として 仕立て上げられ
結局は殺されてしまった 「オズワルト」のようだ・・・と。
オズワルトになるな!と 自分を叱咤激励し「生きろ、無様でも 逃げ切れ!」
と言った親友の言葉を何度も反芻しながら とことん生き抜こうと決める主人公。

逃げて、逃げて、逃げて・・・
すぐそこに 追っ手が迫る・・・が、すんでのところで振り切り セーフ・・・
そんな場面の連続、 息をもつかせぬ展開に緊張で息苦しいほどの ストーリーです!!

青柳の逃亡を 読者も 一緒に体験・・・ふぅ~、ちょっと疲れました^^;

小説の随所に エピソードともいうべきエレメントがいっぱい散りばめてあって
後から あぁ、あの、と 気がつきます
最初から 伏線が用意されてるのって 読んでて発見がいっぱいあって楽しいです~

時間の流れが 回想やら 作者の意図で ブツブツ切れて前後置き換わっているので
パズルのピースを合わせるように 頭の中で組み立てながら読んでいきます

1Q84のように 青柳と元恋人・樋口晴子の章が交互に出てくるのも面白いです。

連続通り魔犯「キルオ」の唐突な登場
彼が 何かと、うますぎるくらいに いい所で登場して
青柳を助けてくれるのだけれど、それじゃ ちょっと話が出来過ぎクン。
ま、フィクションだから いっか~^^;

ちょっとホッコリ 切ないような最後が用意されて ジ~ンときます。

501ページの大作。
読み出したら 止まらない ノンストップ・ジェットコースター・ノベル!!

いやぁ~ 面白かった!

折りしも・・・というより 映画化されたんで 読んでみようと思い立ったわけですが、
1/31から 映画、公開されてます
馴染みのシネコン(ミント神戸)は なんと明日3/12で終了みたいです・・・ 

映画のホームページ 見ました。
映画はキャスティングが上手い!
青柳の後輩のカズが劇団ひとり、親友・森田が吉岡秀隆・・・てのが
私にはちょっとイメージ違いでしたが
警察関係の皆さん、轟煙火のベンガルさん、怪しい入院患者・保土ヶ谷の柄本明さん
もう ぴったり!

監督がこの作品をどう料理して 映画化したのか 観てみたくなっちゃいました。

いつかテレビで放送されたら観てみたいです。

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