これ読んでみて、と友人が貸してくれた「向日葵の咲かない夏」
好き嫌いが分かれる本みたいで 友人はどうも読後感が悪かったようです。
私はズルをして 誰かのブログのネタバレを少し読んでしまったんです。
それで、はぁ?何それ!っていう 非現実的で荒唐無稽な内容に 読むのを止めようかとも思ったけど、
移動の車中で読んでたら もう面白くって ページが進む進む!
↓ ネタバレあります、ご注意ください。
夏休み前の終業式の日に 小学4年生の僕(=ミチオ)は
欠席した友達Sの家にプリントを届けに行くと Sが首を吊って死んでいた!
学校に知らせに行き 警察がSの家に行ったが 何故か死体は無くなっていて・・・
そこに家族が登場しないところも謎なんですけどね。
学校は家族に連絡して…とかはすっ飛ばしてます。
そこからの謎解きが面白い!
・・・のはいいのだけれど 何故か 死んだS君は、蜘蛛に生まれ変わって 僕のところに現れます。
へ? いやいや、フィクション、フィクション、なんでもありだよ~と言い聞かせて読みます。
そして Sくんは蜘蛛でありながら 僕と会話も出来て、一緒に 死体を隠したのは誰かを推理していくと言う・・・ちょっと 荒唐無稽すぎないですか?
死体を隠したのは誰か、Sは他殺なのか 自殺なのか?
いろんな疑問がつぎつぎに現れ 飽きさせません!!!
読者は だれが犯人なのか 事件の真相はどうなっているのか
小さな疑問が蓄積し その先を知りたくて 知りたくて ページを繰ってしまうんですよね^^
本編の軸になっている事件は 陰惨で
神戸の児童連続殺傷事件を思い起こさせる内容だったり、
昨今の変質者による男子児童の性的虐待とかが出てきます。
登場人物は 皆 幼い頃から家族の愛を知らずに育った孤独で可哀想な人たち・・・
胸が痛い・・・
しかも 主人公ミチオは 最後にでっかいことやってくれちゃいますし・・・
もやもやした気持ちを抱えつつ読み進めると!
最後に すべての謎が解き明かされ
今まで抱いてきた疑問のひとつひとつが符号し
ジグソーパズルのピースがぴったりとはまった時のあの快感!、味わえます。
すっきり~! 気持ちいい~!
S君が生まれ変わって蜘蛛になったって 妹がトカゲ?だって もうこうなったら何でもOK!
気にならないで読めちゃいました。
それにしても 主人公は10歳の男の子
語り口調が 大人っぽ過ぎです!!
謎解きも10歳の子供の考えることじゃないし!
理路整然とし過ぎ!
ま、著者の言葉そのまんま、ということなんでしょう。
思わず 体は子供、頭脳は大人、の名探偵コナンか?と 突込みを入れてしまいました 笑