⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

高田郁著「花散らしの雨」読了♪

今回も泣けました
人情にほろっときます
このシリーズに登場する人物は善人ばかり

世知辛い現代を生きてる私からすれば
思いやりのある 温かい人と人とのつながりを感じる
のんびりとした 江戸の下町の暮らしが羨ましく思えます

主人公・
そして 彼女を取り巻く 優しい人たち
つる家の主人、種市
澪の育ての親でもあり 料亭の女将の
いつも誠心誠意助けてくれる医者の玄斎
口は悪いが 的を得た発言の戯作者であり、
澪が淡い恋心を寄せる小松原


第二作とあって それぞれの登場人物の
キャラクターも ますます生き生きと描かれ
読んでいてとても楽しい♪

しかも 江戸時代の 町人文化であるとか
江戸時代の庶民の生活のが細やかに描かれ
当時の暮らしぶりが語られ とても興味深く
ほほぅ、と感心しながら どんどんページが進みます

今回は 忙しさに手が回らなくなった「つる家」に
新しく入れた下足番の女の子・ふき
実は 大手の料亭と通じていて
つる家の信頼も 風前の灯になるという事件が発生

それでも つる家のみんなは
あたたかく その少女ふきを見守り 受け入れていく

当時は命取りの病 はしかにかかった
長屋仲間のりょうと息子の太一
親身になって介抱する 
澪とご寮さん(大阪の商家のお嬢さん・奥様)の芳

芳は何かにつけ、いろいろと気づいていても そっと見守り
ここぞ、と言う時には ぴしっと的確なアドバイスをして
澪や仲間を窮地から救ってくれるのです
ものすごくかっこいい、もと大阪の料亭の女将さんです。

そして 医者の玄斎は 澪は 身を尽くしの「みお」だと言って
いつもけなげに人のために尽くす澪を優しいまなざしで見ています
(それ故に誤解されて嫌な思いもするのですが)

自分のことを二の次にして 相手を思いやる澪
最近こういう気持ちを忘れてるわ、と反省・・・

共に天涯孤独の身となり、大阪で生き別れた 幼馴染の友・野江が
吉原で太夫として密かに暮らしているのを知り、会いに行く澪
直接会うことはままならないが、二人だけに通じるサインで
遠くから お互いを確かめ合う2人・・・あ~ 

まぶたが熱くなり 落涙寸前!
アブナイ、アブナイ

このシリーズ 話題沸騰の作品でもなく 華やかさは少ないけれど
心が温かくなる秀作
秋の夜長に お勧めです! (実はすぐ読めちゃいます)
通勤電車では 泣きそうになるのでNGかも!

今回も 大手料亭に真似されるほどにおいしいお料理が出てきます
きゅうりを何故武士が食べないのか・・・など 
なるほどと、うなるエピソードも・・・
作り方や出来上がりを想像するのも楽しい~♪

シリーズ第3弾 「想い雲」もようやく回ってきました
早速読まないと!


「東方神起の涙」「プラチナデータ」「孤高のメス」全6巻も借りてるのに
ここんとこ忙しくて読めてなかった・・・

これから、頑張ります!