万城目学著 「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」読みました
2010.5.15付 朝日新聞 夕刊に紹介されていたこの本
「プリンセストヨトミ」のような 壮大な仕掛けはないが
やさしさがにじむ作品だ、との事。
小学校1年生の女の子<かのこ>ちゃんと 猫のマドレーヌ夫人が主人公
その一人と一匹の何気ない日常が綴られています
猫たちの人間に対する批判はいちいちもっともで笑えます
猫から目線に、なるほど、と共感してみたり
主人公・かのこちゃんは 元気いっぱい
怖いもの知らずで 好奇心旺盛な女の子
いきいきと描かれていて 微笑ましいです
小学校でのできごとや学校行事などの一コマ一コマが
自分の小学生時代を懐かしく思い起こさせてくれます
それもそのはず、万城目さんは三鷹の小学校に取材に行かれたそうです
リアリティがあるわけだ!
同じクラスのすずちゃんと 仲良しになりたいのにうまくいかない
かのこちゃんの ジレンマと奮闘ぶりがかわいいです
「大人のお茶会」をして 友情を深めた2人
そんな2人にも別れが待っていた・・・
かのこちゃんちの飼い犬・玄三郎の犬小屋へ
迷い込んで来た猫をマドレーヌ夫人と名づけたかのこちゃん一家
マドレーヌ夫人が 猫仲間と空き地の古タイヤの上で
毎日 朝の集会をする様子が読んでいて楽しいです
猫たちの会話も猫目線で面白いし
猫ちゃんたちの動き(尻尾の動きや目の表情など)も 目に見えるようでかわいい♪
マドレーヌ夫人は 猫なのに犬の言葉もわかる、ちょっと優秀な猫
いつの間にやら 老犬の玄三郎と夫婦仲になっていた ^^;
玄三郎の最期を看取るマドレーヌ夫人の姿にじーん
そんな マドレーヌ夫人は 万城目ワールドならではの方法で
かのこちゃんに恩返しをするのです
まぁ ありえない話で 突込みどころなんですけども・・・
ものすごい感動作!ってわけではないけど
ほのぼのとした「味」のあるお話でした
ちょっと猫になってみたくなりました♪