⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

高田郁著 「小夜しぐれ」 読了♪

高田郁著 「小夜しぐれ」 読みました。

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おいしい料理小説としても、時代小説としても
大変興味深く 楽しく読める「みをつくし料理帖シリーズ」!
第五巻となり
人物も深く描きこまれ それぞれの過去なども少しずつ明らかになり
かずかずのエピソードも繰り返し語られ
ますます 楽しくなって来ました!

今回も短編4作品が収められています。

第1巻からの流れは
主人公澪の生い立ちと 生き別れた幼馴染の吉原の花魁・野江
つる家の面々と戯作者清衛門、美緒、玄斎などの日常
澪の想い人・小松原への淡い恋心・・・などが描かれ、
登場人物のキャラクターも更に輪郭がはっきりしてきて
物語が生き生きと動き始めます!


ネタバレあります、ご注意ください 





今回は、伊勢屋の一人娘 美緒が、想い人の町医者・玄斎を諦め
父の薦める使用人と一緒になる覚悟を決めた。
美緒が嫁ぐ日の料理は、澪に任された。
形式ばらず、本当に心のこもった料理で祝膳を、と考える澪だった。

幼馴染の野江がいる、吉原の廓の翁屋で開かれる
一夜限りの花見の宴の料理を任された澪。
いつもながらの アイデア満載のお料理で
食べる者の胃も心も満たすのだった・・・


そして 今回明らかになったのは 
死んだと思っていた、大阪の料亭・天満一兆庵の女将・芳の
息子、佐兵衛が生きていたとわかったこと。

つる家の種市と今は亡き、一人娘・おつるの過去も明かされます。

薄いベールが1枚、また1枚と剥がされていき、
どんな結末が姿を現すのか・・・
それがわかるまで 私たち読者は
次の発刊まで首を長くして待っているのです!


今回は、あさりのお神酒蒸、菜の花飯、鰊の昆布巻き、
そして お菓子の、ひとくち宝珠の造り方が巻末に載っています。

2011.9.10付け 朝日新聞土曜版に 
「時代小説の文庫本が売れている」という記事が載っています。


50代以上の男性読者が中心の時代小説だけど
みをつくし料理帖のシリーズは7割以上が女性読者だそうです。

それもそのはず、主人公は澪という不幸な生い立ちの女性で、
料理人であるがゆえに 料理シーンの描写が秀逸!
しかも、献立を考える過程が、興味深い!!
女性の支持を得るのは当然ですね!

記事には
物語は、不幸な生い立ちの娘・澪が料理人として成長していくもの。
魅力的な2人の男性との恋もえがかれる。謎解きや戦いより
市井の人々のこころの機微が主軸。
料理のレシピを掲載しているのも好評という。 と、あります。

みをつくし料理帖シリーズは、
登場人物が、いい人ばかりで 温かい気持ちになります。
現代人が忘れがちな 人情が息づいています。
世知辛い、現代社会の心のオアシス? 

読み始めた途端、「江戸時代」という世界に タイムスリップした感じがして
とても楽しいです!!

作者が語る、江戸の文物や、慣習など 知らないことを
想像力を働かせながら読むのも、嵌る理由のひとつかも。

さながら、「ハリーポッター」シリーズを
細かい描写を頭の中で再現しながら読む楽しさに似ています。

お薦めのシリーズです!