happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

「マリー・アントワネットの調香師」読了♪

マリー・アントワネットの調香師 

    ~ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯 読みました♪

 

         

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宝塚星組☆紅ゆずる主演で、

9月6日からバウホールで上演される

ジャン・ルイ・ファージョン 王妃の調香師」の原作本なんです 

 

 

タイトルに「秘められた」とありますが、何も秘められてたわけではなく、

彼が、歴史的に知られていなかっただけの話です。 

 

ネタバレあります ご注意ください  

 

 

著者・エリザベット ド フェドー女史は、

歴史家で、博士論文が「香水商」、香水学校の教授でもあります。

作家ではないので、この本の半分は、

香水や材料、香りについての薀蓄、

当時の王侯貴族の暮らしぶり、

フランス革命など、史実に基づいて書かれています。

 

 

ベルサイユのばら」でお馴染みの、

デュ・バリー夫人や、フェルゼン伯爵も登場しますが

ちょっと名前が語られる程度です。

 

 

資料を起こして書いた感じがして

登場人物が生き生きと描けてなくて面白くない。

淡々と事実のみが 俯瞰図的に述べられていて

登場人物に血が通わないんですねー 

 

実在の人物・ジャン・ルイ・ファージョンの

香水商としての生き様はさらりと語られていて

ドラマチックな展開はありません。

 

マリー・アントワネットお気に入りの調香師であったけれど、 

ジャン・ルイには 妻も息子もいました。

マリー・アントワネットの美

しさは認めていたけれど、

それ故に恋心を抱いてたというわけではなかったようですよ。

 

王妃と香水商、心を通わすほどの 個人的な時間を持てるはずも無し。

 

がっ!

宝塚歌劇団HPの公演解説に

 

― 彼女へ秘めた想いを抱くようになる。大きな歴史のうねりに翻弄され、

自らの信念と許されぬ想いの狭間に立たされたジャン・ルイの前に、

狂気と化した革命の足音が近づいてくる…。

 

と、あります。

 

植田景子先生が、この本を宝塚風に、大胆にアレンジして

恋の要素を盛り込んでくださるのでしょうか?

どんな 舞台になるのか、とても楽しみです 

 

 

この著作に対するダメ出し 

 

 

 誤字、脱字、漢字変換ミスが散見される。

         例: 辛らつな批評が耐えず ⇒ 正) 絶えず

 

 日本語がギクシャクしている。流れるように読めない。

          直訳で、無理に文章つなげた感じがする。

          意訳して欲しい。

          

 日本語の使い方そのものが間違っている。

          例: *健康状態が麗しくなかった ⇒ 正) 芳しくなかった

               麗しいを使うのは「ご機嫌」の時ですっ 

              *貴族たちは四方へ散逸した 

                ⇒ 散逸と言うのは文書や資料などに使い

                   人間がちりぢりになった時に使う言葉ではない。

              *大切な品々を充填 ⇒ 補充

              *悪意を逆立てる ??? 聞いた事のない言い回し。

              *刃を伸ばす ⇒ 魔手を伸ばすでは?

              *四方八方あちこちに  重複表現

              *せむし     放送業界では 差別用語

 

訳者の方の日本語センスUPをお願いしたいです!!

 

もともと読みにくい文章なのに、時々日本語の間違いなどがあり

イラッとしながらなんとか読了。 

 

                                    

あとがき込みで 218ページ

 

そのうち、ジャン・ルイ・ファージョンの生涯については179ページ

あとは、注釈と追補。

写真(肖像画)なども挿入されているのですぐ読めます!

 

 

おすすめ!とまでは言えませんが、

当時の、貴族の様子が手に取るようにわかって興味深いです。

 

フランスが、近年まで 化粧品と香水の先進国だったのもうなづけます。

香水、アロマ好きの方には

香りの処方などを読んで、どんな香りか想像するのも楽しいと思います♪