宝塚雪組が東京で公演中の
第2回柴田錬三郎賞受賞作です。
542ページ、読み応えありました~!
戦国時代の武将として有名人のようです。
不勉強故、知りませんでした~
物語は、慶次が、愛馬・松風と出会うところから。
惚れ込んだ野生の荒馬を手なづけ、心を通わせていくところは
温かいものが心にあふれてきます
「松風」と名付けられたその馬は、
風を切って走る時
松籟の音が聞こえる、というところから付けられました
慶次以外の誰も馬上に載せようとしない松風。
とてもかわいいところがあるのは、
宝塚の舞台で観た松風と通じるところがあります
慶次は、「傾奇者」として、派手な装束を身につけて
荒唐無稽なほど、暴れ回るけれど、
飄々としている様が爽やかです。
そして、死をも恐れず 向かっていくので、
死の方が慶次を避けているのでは、と思うほど。
それは、慶次の命を狙う者達が、
慶次の度胸と人間性に惚れ込んで、結局は
慶次のとりこになってしまう、という部分もあるからでしょう。
大男が怪馬に跨って、大坂~京~金沢を駆け巡り
自分の命を狙う者の前でも堂々としていて
相手を平伏させてしまう様は
読んでいて痛快です!
宝塚の舞台では、割愛されていましたが
石田三成の命で、朝鮮に渡り
そこでも暴れまわります。
演出家の大野拓史先生、原作に忠実に、
上手に舞台化されたな~と
読みながら 感心しました。
豪快さが、前田慶次に通ずるところがあり、
よくぞ、この作品を彼女に当てて下さった、
と、快哉を叫びたい感じです。
有名な水風呂の逸話や
秀吉の前で、猿の舞をして、秀吉の心を掴むところなど
ふむふむと読み進みました。
長編ですけれど、畳み掛けるような展開で
次々にページを繰る手が止まらない~~
先日、いつもの美容室に行った時、
待ち時間に読もうと、この本を持って行きました。
若い男性美容師が「何の本ですか?」と聞くので
一夢庵風流記、知ってる?と聞くと、
知ってます、『花の慶次』の原作ですよね、って。
そうか、漫画があったんだ!
なるほど
それが、この表紙絵なんですね~
小説と共に漫画で知名度高かったんですね!
豪快で痛快な、慶次の人生、
敵は多かったのでは?と思いますが。
破天荒でも、どこか憎めないところがあります。
人物がイキイキと描かれ、
脳内映像化が楽しい歴史活劇でした
オススメです!
⚠2010年に松竹座でも舞台化されています