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本日2022年4月6日に本屋大賞が発表されました。
逢坂冬馬著 同志少女よ、敵を撃て
第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作でもあります。
全選考委員が5点満点をつけての受賞は、同賞発足以来初めてだったそうです。
世界情勢がきな臭い今、この作品が、遠い場所の、昔の物語ではなく、「今」を生きる私達の生活と地続きなのだ、と思わずには居られません。
日々聞こえてくる、読了者からの圧倒的な熱量の声、声、声。(文藝春秋社)
今の状況を予期して書いたかのようなテーマの作品ですね。
生きるか死ぬかの過酷な状況に置かれた時に初めて 何を思い、自分がどう行動するのかがわかるのだろうと思います。
読むのが辛そうな作品ですが。目を背けずに読もうと思います。
第二次世界大戦終盤の1942年、苛烈を極めた独ソ戦に、「従軍した女性たち」が居ただなんて。
全く知りませんでした。
島国日本では女性は、「銃後の守り」に徹していましたが、ソ連は女性も武器を手に前線で戦っていたとは。
本日、You Tubeで授賞式を拝見しました。
逢坂冬馬さんは、ロシアに心を砕かれていて、10万円の図書券は、1000ドルにして、ロシアの反戦団体に寄付する、とおっしゃっていました。
今 ロシア対ウクライナ(+西側諸国)という構図になっていますが、人間はどの国の人も同じような感情を持ち、日々の営みがあるのですから、早く以前のような平和を取り戻せたらいいなと思います。
著者は、1985年生まれ。
高校生の時に、アメリカ同時多発テロ事件(2001年9月11日)が発生、衝撃を受けて
大学では国際政治学を学ばれたからこその、このテーマだったのでしょう。
この作品がデビュー作でいきなり大きな賞を2つも受賞!
今後、どのようなテーマで書き続けられるのか、楽しみです!
逢坂冬馬さん、本屋大賞受賞おめでとうございます!!
内容は
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために……。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?
HAYAYAKAWA Online HPより引用
2022年 本屋大賞 ⚠出典:本屋大賞HP
大賞 | 同志少女よ、敵を撃て | 逢坂冬馬 | 463.5点 |
2位 | 赤と青とエスキース | 青山美智子 | 341.5点 |
3位 | スモールワールズ | 一穂ミチ | 315点 |
4位 | 正欲 | 朝井リョウ | 303.5点 |
5位 | 六人の嘘つきな大学生 | 浅倉秋成 | 252.5点 |
6位 | 夜が明ける | 西加奈子 | 211.5点 |
7位 | 残月記 | 小田雅久仁 | 190.5点 |
8位 | 硝子の塔の殺人 | 知念実希人 | 177点 |
9位 | 黒牢城 | 米澤穂信 | 155.5点 |
10位 | 星を掬う | 町田そのこ | 137.5点 |
太文字は読了。
6位「夜が明ける」と8位「硝子の塔の殺人」以外は読むつもりです。