happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

【町田そのこ】コンビニ兄弟2|目頭が熱くなる3話収録、早くも続編が待ち遠しい

先日読んだ、コンビニ兄弟の続編、コンビニ兄弟2を読みました。

「2」は、薄くて、お話も3話しか収録されていないのですが…

本は薄くても、内容は濃い!

1巻の登場人物も再び登場して、シリーズものを読む醍醐味を味わいました^^

 

心を癒やしてくれるコンビニ、優しさはプライスレス

Amazon ★4.4 ★5=62%

 

2巻は、

  • プロローグ
  • 第一話 恋の考察をグランマと
  • 第二話 廣瀬太郎の憂鬱
  • 第三話 クイーンの失脚
  • エピローグ

から成っています。

 

1巻のプロローグでも登場した、フェロモン店長・志波三彦に惚れ込んでしまった女性が登場します。

 

短いプロローグの中で、彼女が大石和歌という名前で、以前乗っていた車、ピピエンヌ号は、実家の田んぼに落ちて父の激怒にあい、今はホコリを被っていることも明かされました。

 

恋の考察をグランマと

永田詩乃の家で同居を始めた父方の祖母・満江を詩乃は敬遠していました。

 

詩乃は付き合っていたクラスメートに盛大に振られ、教室にいるのが辛く、早退してふらりと門司港に向かいます。

 

そこで見たのは、髪をふんわりと淡いピンク色に染めて生き生きとしている祖母・満江でした。

なんと、満江も、テンダネスの志波三彦のフェロモンにヤラれて、こがね村の治安を守る主婦の会に参加しているのでした。

 

詩乃の父はリストラに合い、収入激減したため母・満江を呼び寄せたのです。

満江は家も土地も売り、友達も置いて佐賀から北九州に来たのに、父は母親が髪を染めたことで怒鳴り散らし、孤独になった母の気持ちに寄り添いもしません。

 

テンダネスで1巻にも登場した梓と出会うと、大丈夫?とクラス内で気丈に振る舞っていることを心配しつつも褒めてくれました。

 

満江は、自分の尊厳を守った詩乃を褒めてくれました。

詩乃とおばあちゃんは強い絆で結ばれました^^

 

家に帰ると、相変わらず父親がエラソーにしているので

もう少し家族に優しくしたら?と 詩乃。

親に向かってその口の聞き方はなんだ、と父・孝雄。

あんたこそ、あたしに対しての口の利き方に気をつけな!

満江おばあちゃんの喝に、胸の溜飲が下がる思い。

 

廣瀬太郎の憂鬱

実家は水道設備会社をしているので将来は社長だね、と言われているが、未来に高揚感を持てないまま大学に進学し、テンダネス こがね村店でアルバイトをしています。

 

志波三兄妹から食事に誘われ…実は妹の樹恵瑠が太郎に興味を示している、と言います。

遠回りのもどかしさや 足踏みしてた時の焦燥感、そういうもんを知らねえと、手に入れたもののありがたみが分からなくなる。(中略)望んで手に入れたものはすげえキラキラ輝く。

オレ、このまま会社を継いじゃダメだ。

出典・『コンビニ兄弟2』P119 

 

三兄妹とご飯を食べているうちに、太郎の中の意識が目覚めていきました。

 

クィーンの失脚

1巻で登場した村井美月が主人公。

中学時代、クラスの中で輝き、イニシアチブをとっていた美月は、その高慢な態度を嫌い、大切な幼馴染の梓が去っていきました。

 

高校に進学して、今度は美月が以前の梓の立場に。

 

ひとりぼっちの美月に手を差し伸べてくれたのは、東京から越してきたちょっと変わり者の栗原志摩。

なかなか友達ができない志摩ですが、とてもストレートな性格だから、「友達になってください」とはっきり言える。

美月には、それがまぶしい。

 

高校のクラスでイニシアチブをとり、美月をのけものにする水戸江里菜を見て、かつての自分をみる思いの美月でした。

 

門司港駅で、かつての仲間からつきあうのはもう無理、と面と向かって言われ、ないていると赤じい(自称観光大使の名物おじいさん)に声をかけられました。

熱中症になるからテンダネスのイートインコーナーで休め、と言います。

赤じいがペットボトルの飲み物をくれ、お金はいらない、いつか誰かに繋げて欲しい、と。

 

テンダネスの回りには、いつも優しく温かい風が吹いています^^

 

エピローグ

モデルのように美しい女性がテンダネスにやってきます。

ちょうど上の階から降りてきた末っ子の樹恵瑠とばったり。

 

実はこの女性、わけありの様子。

樹恵瑠のことを、えるちゃん、と親しげに呼ぶのですが

樹恵瑠は、ツギ(兄の二彦)にあんなことをしたあなたを憎んでいる、許さない!

 

今度は新たなトラブルの風が吹く予感!

 

早く3巻を読みたい!!

 

町田そのこさんの作品、大好きです

勇気をもらえる言葉、そうだよそうだよ、と納得の言葉、キラリと心に残る言葉がたくさん出て来ます。

 

それこそが町田そのこさん作品の真骨頂!

 

物語の舞台、テンダネス 門司港こがね村店

 

北九州の門司港駅の近くにあるらしいのです。

 

門司港には、門司港レトロと呼ばれる歴史を感じる建物が多く残っており、レトロ建築、歴史的建造物が好きなので行ってみたいと思っています。

 

それにしても、九州、お詳しいなと思ったら町田そのこさん、福岡県生まれ、福岡県在住だそうです。

 

じわ〜っと心が温かくなる作品、今後も期待しています!

 

1巻は、フェロモン店長・三彦がメインでしたが、2巻はなんでも野郎のツギ(二彦)のキャラが立ってました。

 

3巻は、事件のかほりが…w ますますツギの出番が多くなりそうな予感!