happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

【2022年本屋大賞5位】浅倉秋成著「六人の嘘つきな大学生」、面白くて一気読み!!

2022年の本屋大賞にノミネートとされた時から気になっていました。

浅倉秋成著「六人の嘘つきな大学生

 

Amazon評価 ★4.5

 

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に持ち込まれた六通の封筒。
個人名が書かれたその封筒を開けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。
最終選考に残った六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。

KADOKAWA文芸WEbマガジン カドブンHPより

 

次はどうなるの?  だれが仕掛けたの?

先が気になって、気になって一気読み!!

 

心理描写も巧い、インタビューと回想で進むプロットもいい!

 

 

⚠ ネタバレありますご注意ください

 

 

1️⃣ Employment examination 就職試験

 

インタビュー一人目 ㈱スピラリンクス 元人事部長 鴻上達章

インタビュー二人目 グループディスカッション参加者 袴田亮

インタビュー三人目 グループディスカッション参加者 九賀蒼太

インタビュー四人目 グループディスカッション参加者 矢代つばさ

インタビュー五人目 グループディスカッション参加者 森久保公彦

 

インタビューを通して、たった1名の内定者を投票することになった最終グループディスカッションの様子がベールを剥がすように見えてきます。

 

いつのまにか ディスカッションルームに一通の大封筒が置かれていて、中から出てきたのはその場にいた6人の悪事を暴く手紙。

最初に封を切ったのは九賀、出てきた手紙を見て、一斉に緊張が走ります。

自分は、過去の何を糾弾されるのか?

 

この手紙を全部開封すべきか、ここで止めるべきか…投票の得票数からも有利になるもの不利になるものがいて意見は別れ…

 

証拠写真は同じカメラのものだとわかり、誰が撮影したのかの犯人探しも行われます。

 

アリバイが証明できなかった波多野翔吾は、無実の罪を被り嶌衣織宛の封筒は空だと主張して持ち帰ったのでした…

 

2️⃣ And then それから

グループディスカッションの投票で最高得票数を得た嶌衣織は、念願の就職先・スピラリンクスで順調に職務についていました。

 

そんな彼女ものもとにかかってきた一本の電話から、新たな展開が。

 

かけてきたのは、封筒を仕組んだ犯人とされてしまった波多野翔吾の妹の芳野。

兄・翔吾が病気で亡くなって、遺品整理をしていたところ、嶌衣織様と書かれた封書が見つかった、と。

 

翔吾が、「あの事件」の真相を知りたい、と書いたテキストファイルも見つかっているが、USBメモリーは、パスワードが設定されていて、2/3となっていて。

チャンスはあと2回、USBメモリにはなにが入っているのか?


嶌衣織の悪事とはなんだったのか…

衣織には、自分に心当たりが全く無いので怖くて仕方がない、何が書かれていたのか。

 

野球部でいじめ自殺に追い込んだとされた袴田の後輩の証言

キャバクラで働いていたとされた矢代さんの中高生時代の友人の証言

森久保くんの大学の同級生の証言

 

彼らの証言により、糾弾された手紙の内容は一面的であり、真実とは違うことがわかりました。

 

卑怯な手を使ったのは…最初からリーダー然と振る舞っていた学生。

 

その真犯人の学生を突き止めた波多野は、スピラリンクス宛に最終選考のやり直しを願い出る手紙をしたためていて…遺品の中から見つかりました。

 

自分が選考を妨害した犯人のままでいることは、どれほど悔しかったことか。

雪辱を果たすこともないままに、無念さを抱えたまま亡くなった翔吾の胸中を思うと胸が痛みます。

 

嶌衣織は、まったく落ち度がなく、犯人の指摘は、一時薬物依存になっていたミュージシャン・相楽ハルキと同棲しているというもので、暗に薬物使用を匂わせた内容でした。

相楽ハルキは、衣織の実の兄。

何もやましいところはなかった…

 

あれから8年が経過し、今、衣織は採用の面接官として、学生のチェックシートに✗や二重丸を入れていました…

 

後半の謎解きが鮮やかで読まされました。

 

 

カドブンのサイトで、なんと!前半143ページ 試し読み可能!!

299ページ中、143ページを試し読み??

下記リンクより試し読みできます。

外部リンク ⇓

『教室が、ひとりになるまで』で話題沸騰! 伏線の狙撃手・浅倉秋成の仕掛ける究極の心理戦『六人の噓つきな大学生』試し読み① | カドブン

 

ここまで読んだら、最後まで読まずにはいられないでしょう^^

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