東野圭吾著「プラチナデータ」 読みました♪
2010年7月3日付け 朝刊にプラチナデータの全面広告
幻冬舎創立16(←ビミョー)周年記念特別作品 とか。
キャッチコピーは
究極のミステリー 「人間の心の闇」に迫る会心の最新作!
これは読まなくちゃ!
で、図書館に予約して 4ヶ月待って ようやく回ってきました
もう、冒頭から ぐいぐい東野ワールドに引き込んでいく力は 流石。
↓ ネタバレあり 注意!!
主人公・神楽龍平は 警視庁の人間
全国民のDNAを解析し そのDNAの特性から犯人を割り出すシステムを構築中
神楽は二重人格者で
彼の中には「リュウ」と言う 別人格が住んでいて
2週間に1度 彼らは5時間だけ入れ替わるのだった
このDNA捜査システムの生みの親で
精神に障害のある、天才数学者の女性とその兄=蓼科兄妹が
密室で何者かによって殺された!
2人は厳しい管理の下(大病院のVIPルーム)で暮らしていたのに何故?
彼らは密かに「プラチナデータ」なる重大かつトップシークレット級のデータを作成していた
が、彼らの死によって どこにあるのかさえ分からなくなってしまった
蓼科兄妹殺害現場から見つかった毛髪を
DNA解析システムで分析したところ
何故か犯人は99.9%の確立で神楽龍平 との結果
神楽の知らない間(リュウの人格が現れている時)に何が起こったのか
リュウはなんらかの形でDNA捜査システムに関わっているのか?
不安にかられる神楽。 身内である警察から追い詰められていく
この辺りから ストーリーが俄然面白くなり
読み出したら止まらない~
犯人は一体誰???
神楽はリュウの彼女と名乗る少女と逃避行にでるが
その間に 新たな殺人事件がっ!!
今度の被害者もDNA解析に関わっている 白鳥里沙
アメリカから来た日系アメリカ人の仕事上のパートナー
実は彼女も 蓼科兄妹が開発したシステムの
最後の一番大事な部分(プラチナデータ)を手に入れようと来日したのだ
しかし プラチナデータを一番欲しがっているのは
誰あろう 国家であり警察そのものだった!!
その捜査の指揮を執るのは 神楽の上司・志賀
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ふぃ~っ!
一気に読んでしまった~
面白かった!
神楽は人の心もDNAで決まるのだ、何事もデータの集積にほかなからないと結論付け
コンピューターとDNAの研究に没頭している
人間とは データやDNAではなくて 手のぬくもりのような
血の通った 温かくて原始的な存在なんだという事を忘れていた神楽
自分の分身である「リュウ」は その大切なことを絵に描く事で 教えてくれた
自分には 大事な要素が欠けていたことに気づき、涙する神楽だった・・・
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蓼科兄妹殺害犯は意外な人物でした
終盤の 神楽犯人との対決は手に汗握る展開
息を詰めて 成り行きを見守りつつ読みました
この対決は謎解きタイムでもあります
そこんとこがちょっと 平板な感じが否めないけどね
最後に 神楽自身も 犯人に死の制裁を加えるわけですが
それなのに (司法取引をしたのか?) 裁判にも掛けられず
人里離れた村で のんびりと陶芸しつつ余生を送る神楽
えーっ!! それってあり? そんな道理が通るのか? 人殺しといて?
面白かったのに・・・
最後の最後で 腑に落ちなかったプラチナデータなのでした・・・・・