⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

★女流作家

【芥川賞】村田沙耶香著『コンビニ人間』|「普通」になれない主人公がみつけた生き方

2016年・第155回芥川賞受賞作『コンビニ人間』、読みました。 目次: 内容紹介 普通ではない自分を殺して、息を潜めて生きてきた子供時代 コンビニ店員として社会に組み込まれることで安心する 「普通の女性」は結婚するもの? 白羽との出会いと利害一致の同…

【本屋大賞2024】は『成瀬は天下をとりに行く』|著者は元ヅカブロガー 宮島ムーさん♪

本日4月10日は、本屋大賞2024の発表日。 待ちに待った、大賞発表は… 目次: 発売当初から、大変な話題でした 著者の宮島未奈さんは、ヅカブロガーだった 新潮社のR−18 文学賞は、女流作家の登竜門 宮島未奈著『成瀬は天下をとりに行く』が受賞しました。 宮…

齋藤彩著『母という呪縛 娘という牢獄』|教育虐待が招いた悲しい結末

これが実話だなんて…読んでいて本当に苦しかった 殺人事件、とりわけ尊属殺人は、被害者である親、祖父母などに同情が集まりがちです。 人を殺すことは絶対にあってはいけないことですが、こと、この著書の元になっている事件、 「滋賀医科大学生母親殺害事…

綿矢りさ著『嫌いなら呼ぶなよ』|ブラック味のあるリアルな会話に笑う

芥川賞作家、綿矢りささんの著作を初めて読みました 『蹴りたい背中』で2003年、第130回芥川龍之介賞を受賞されました。 初々しく可愛くて、鮮明に覚えています。 当時まだ学生で、芥川賞の最年少受賞記録を更新した綿矢りささん。 あれから21年、結婚して一…

桜木紫乃著『ヒロイン』読了|巻き込まれ女の逃亡劇、読まされました

昨年10月、好書好日というサイトの文芸欄で紹介されていた本です。 ⚠️ネタバレあります、未読の方はご注意ください Amazon★4.1 5=54% 2023年9月15日発売 世間を震撼させた白昼のテロ事件から17年。名を変え他人になりすまし、"無実"の彼女はなぜ逃げ続けた…

藤岡陽子著『きのうのオレンジ』|本屋大賞をあげたい感動作!

何の本だったか忘れましたが、Amazonで本を検索していた時に、こちらもおススメとして、藤岡陽子さんの作品がいくつか紹介されていました。 図書館に予約した本は当分届きそうにないので、書架にある藤岡陽子さんの本を借りてきました。 それが『きのうのオ…

河﨑秋子著『絞め殺しの樹』|読むのがヘビーな希望を見い出せない小説

『ともぐい』で直木賞を受賞した河﨑秋子さんの著書『絞め殺しの樹』 タイトルが強すぎる…ホラーかと思いました。 Amazon★4.2 ★5=50% 今年1月17日に発表された第170回直木賞に選ばれたのは、河﨑秋子さんの『ともぐい』でした。 己は人間のなりをした何もの…

【直木賞・山本周五郎賞受賞】永井紗耶子著『木挽町のあだ討ち』

直木賞受賞作、候補作は読もうと思ってるので、いつもノミネートされた時点で図書館に予約しています。 『木挽町のあだ討ち』は、直木賞受賞が発表される直前に予約したので150人待ちぐらいでしたが、今は500人以上の方が予約待ちです。 Amazonの評価も、6割…

【芥川賞】高瀬隼子著『おいしいごはんが食べられますように』読了

久しぶりに芥川賞受賞作を読みました。 芥川賞は、純文学に与えられる賞故か、何が面白いのかわからない作品が多く^^; 好みの作品が少ないのですが… この作品は面白い!! Amazon ★3.8 ★5=37% 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか…

小手鞠るい著『天使の子』|実話をベースに書かれた小説

小手鞠るい著『天使の子』を読みました。 小説そのものは、とても読みやすく、192ページ 前半は恋愛小説の醍醐味、後半は謎解きというか、ミステリー味があって、先へ先へと読まされました。 この本の内容愛することは受け入れること――。28歳わたしがアメリ…

【直木賞受賞】千早茜著『しろがねの葉』|石見銀山を舞台に一人の女性の生き様を描ききった秀作

いや〜、読みごたえありました!! 最初から最後まで銀掘りの山に生きる「ウメ」の壮絶な人生。 千早茜さんの作品は初めてですが、筆力申し分なし♪ Amazon★4.3 ★5=61% 戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、…

【本屋大賞2位】安壇美緒著『ラブカは静かに弓を持つ』

安壇美緒さんは、初めての作家さんでしたが、いい作品でした 2023年本屋大賞第2位 第6回未来屋小説大賞第1位 第25回大藪春彦賞を受賞 第44回吉川英治文学新人賞ノミネート 『小説すばる』連載を加筆し単行本化。 Amazon★4.4 ★5=63% 昨秋、新聞広告で見て、…

山本文緒著『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』読了

2022年11月、Twitterのタイムラインに、山本文緒さんの著書のツイートが流れてきました。 山本文緒さん…お名前は存じていましたが、著書を読んだことはありませんでした。 初めて読む山本文緒さんの作品が遺作とは。 内容に触れていますので、知りたくない方…

小川洋子著『掌に眠る舞台』読了|舞台にまつわる8編

小川洋子さんの著作を読むのは、2012年に出版された『人質の朗読会』以来。 前回から10年以上開いてしまいました。 本の帯には 舞台という、異界。 舞台という、奇跡。 演じること、観ること、観られること。 ステージの此方と彼方で生まれる特別な関係を描…

松浦理英子著『ヒカリ文集』|設定が無理すぎて、読むのに時間がかかりました

目次: 男女六人を惑わす賀集ヒカリとは ヒカリと付き合った6人がヒカリについて綴る思い出のヒカリ文集 設定が極端で不自然、こんなことってある? ファム・ファタールなヒカリをヒロインに「マノン・レスコー」を上演 病的だと指摘された「長続きしない人…

遠田潤子著『イオカステの揺籃』読了|久々のイヤミスにぐったり…

「イオカステ」に惹かれて読んでみました 新聞広告で見かけた『イオカステの揺籃』。 以前、『オイディプス王』という舞台を観る際に、原作本である古代ギリシャ三大悲劇の、ソフォクレス作『オイディプス王』を読みました。 こんなことが起こりうるのか…と…

内館牧子著『終わった人』|定年後あるある!主人公の心の声に大笑い

なにかを検索していたときに、Amazonの関連書籍に出ていた内館牧子さんの『終わった人』を読みました。 Amazon ★4.1 ★5=50% 舘ひろし主演で映画にもなった作品です。 主人公・田代壮介は、東大法学部を卒業後、意気揚々メガバンクに入社し、出世争いをした…

標野凪著『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』|真似したくなる「丁寧な暮らし」

Amazonのサイトで、「よく一緒に購入されている商品」、「この商品に関連する商品」として紹介されていたので読んでみました。 真似したくなるスロウライフな喫茶ドードー お一人様専用カフェ、喫茶ドードーは、ティータイムじゃなくて、夜に開けてるお店で…

【芥川賞受賞】今村夏子著『むらさきのスカートの女』|黄色いカーディガンの女の執着が怖い

『むらさきのスカートの女』は、2019年の第161回芥川賞受賞作です。 芥川賞というのは「純文学」に対して贈られる賞、ということで、あまり好みの作品がなく…なかなか手に取る機会がないです。 話題になったので宇佐見りん著『推し、燃ゆ』は読みました。 小…

宇佐美まこと著「月の光の届く距離」読了|子供の虐待やネグレクトの話を読むのは辛かった…

家族に恵まれない子どもたち…読むのが辛い場面もありました Amazon評価 ★4.6 Amazonのサイトを見ていると、おすすめで出ていてアマゾンの評価が高いので借りてみました。 本の帯には・・・ 育てられない。 生きてゆけない。 深い覚悟が命をつなぐ それは、血…

【芥川賞受賞・本屋大賞ノミネート作品】宇佐見りん著「推し、燃ゆ」、ヅカファンとして共感する部分あり♪

本屋大賞ノミネート作は好きだけど、芥川賞は感動薄め 当ブログでは、本屋大賞ノミネート作品、直木賞受賞作品の感想記事が多いです。 毎年発表になる芥川賞ですが、これまでに4冊しか読んでないです。 150回(2013年下半期) 小山田浩子 穴 146回(2011年下半…

須賀しのぶ著「革命前夜」は、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツを留学生の視点で描いた作品

昨年12月22日、新聞広告で、この作品を知りました。 この国の人間関係は二つしかない。密告しないか、するか──。 第18回大藪春彦賞受賞作!革命と音楽が紡ぎだす歴史エンターテイメント 文春文庫HPより この前読んでいた原田マハ著「風神雷神」では、アートに…

高樹のぶ子著「業平」は、「伊勢物語」を大胆に解体、再構成した偉業の賜物

「源氏物語」と双璧をなす「伊勢物語」から 在原業平を立体的に 「伊勢物語」を解体、髙樹のぶ子さんの解釈、味付けで 現代語訳ではなく小説の形で著した 著者渾身の作品です。 第48回泉鏡花文学賞受賞作品。 色好みで 美男で知られる在原業平の生涯を小説に…

秋吉理香子著「ジゼル」には、舞台人あるあるが詰まっている!!

電車で隣の席に座った方がこの本を呼んでらっしゃいました。 「ジゼル」、バレエの「ジゼル」と関係あるのかしら? 家に帰ってググったら、面白そう! 読んでみました。 バレリーナ・上野水香さん絶賛! 「私たちの目指すべき世界が描かれていて、鳥肌がたち…

山内マリコ著「あのこは貴族」|映画「あのこは貴族」原作本 読了

映画化されるだけあって、興味深いお話でした 東京生まれの箱入り娘・華子は、結婚を焦ってお見合いを重ね、ついにハンサムな弁護士「青木幸一郎」と出会う。一方、地方生まれの上京組・美紀は、猛勉強の末に慶應大学に入るも金欠で中退。現在はIT企業に勤め…

塩野七生著 聖マルコ殺人事件 読了(ラストネタバレ追記 2021.6.13)

塩野七生さんのルネサンス歴史絵巻三部作とは? 私が借りた本は「聖マルコ殺人事件」というタイトルですが、Amazonで検索したら、 「緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件」が出てきます。 当初のタイトルは「緋色のヴェネツィア」がタイトルで、聖マルコ殺…

読まずに流した本 「グッドバイ」「じんかん」

朝井まかて著 グッドバイ 朝日新聞に連載されていた小説です。 新聞連載時には読んでいなくて 3月に図書館に予約していましたが…次々に予約した本が届いて…時間がない~ということで 最初の10ページほど読んで諦めました。 ストーリーは… 長崎の油商・大浦屋…

親王殿下のパティシエール 続編もますます面白く!マリーを応援したくなる!

親王殿下のパティシエール(2)、図書館待ちきれず 購入! 前に「親王殿下のパティシエール」が面白い、と友人に紹介していただいて読んでみましたら!! ものすご~~く面白かった! で、今回 続編は、図書館の本が回ってくるのを待ちきれず、通販で購入し…

篠原悠希著「親王殿下のパティシエール」楽しく読了♪

お友達が紹介してくださった本、「親王殿下のパティシエール」を読み終わりました。 篠原悠希さんという作家さんのお名前を聞くのは初めて、読むのも初めてでしたが…すごく面白かったです。 「親王殿下のパティシエール」には、「親王殿下のパティシエール(…

加納朋子著「いつかの岸辺に跳ねていく」読了

新聞広告に心を掴まれて… 昨年 2019年6月29日の新聞広告に出ていた「いつかの岸辺に跳ねていく」。 書店員さんから驚きと絶賛の声、続々! ラストの反転は本当に見事!! 眼前の景色を一変させるこの展開は 極上の加納マジックが生み出した奇跡。 誰かを救…