happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

【寺地はるな】『ミナトホテルの裏庭には』人と人とのつながりが温かいほっこりストーリー

寺地はるなさんの、心温まる、時々くすっと笑えるすてきな物語に出会いました 芯と篤彦をとりまく物語『咲くのは花だけではない』と 篤彦の母・陽子のモノローグ『手の中にある』 芯の元同僚、花岡の過去『魔法なんてここにはない』 の3話が収められています…

川口俊和著『やさしさを忘れぬうちに』コーヒーが冷めないうちにシリーズ第5弾

2024年に読んだ本、4冊目は、川口俊和著『やさしさを忘れぬうちに』。 シリーズ累計370万部突破! 「本屋大賞2017」にノミネートされた川口俊和さんの『コーヒーが冷めないうちに』のシリーズ本、第5弾。 Amazon★4.5 ★5=70% 『コーヒーが冷めないうちに』 …

葉真中顕著『ロング・アフタヌーン』|編集者の人生と作家の私小説が重なっていく…

2024年に読んだ本、3冊目は、葉真中顕著『ロング・アフタヌーン』です。 こちらは、インスタでフォローしている方が紹介されていた本。 読んだことのない作家さんなので、読んでみようと図書館で借りていました。 Amazon★4.2 ★5=58% 2022年3月9日発売 編集…

河﨑秋子著『絞め殺しの樹』|読むのがヘビーな希望を見い出せない小説

『ともぐい』で直木賞を受賞した河﨑秋子さんの著書『絞め殺しの樹』 タイトルが強すぎる…ホラーかと思いました。 Amazon★4.2 ★5=50% 今年1月17日に発表された第170回直木賞に選ばれたのは、河﨑秋子さんの『ともぐい』でした。 己は人間のなりをした何もの…

【青山美智子】2024年1冊目は『月の立つ林で』|最終章で登場人物が皆つながって感動のオチ

月がテーマの連作短編集、ラストへの立ち上がりが素晴らしい 2024年読書、1冊目は、大好きな青山美智子さんの作品。 本屋大賞5位です。 目次: 月がテーマの連作短編集、ラストへの立ち上がりが素晴らしい 5編からなり、最終章で見事に繋がるプロットに拍手 …

【読書総括】2023年に読んだ本、全37冊 心に残ったベスト3は…♪

遅ればせながら、2023年読書総括です。 2024年、年が明けて1月も半ばを過ぎてしまいました。 昨年56冊、今年37冊、昨年より20冊も少ないわ ^^; 今年はよく旅行に出かけたので、旅行中はもちろん、帰ってきてからのブログ書くにも、随分時間取られて読書捗…

【髙田郁】『ふるさと銀河線』鉄道にまつわる9編がおさめられた短編集

2024年1月1日 神田明神にて撮影 あけましておめでとうございます。 いつもご訪問ありがとうございます。 読書のペースが遅く、更新頻度が低いこのブログですが、今年も読書記録として綴っていこうと思います。 時々覗いていただければ嬉しいです♪ さて、読書…

【直木賞・山本周五郎賞受賞】永井紗耶子著『木挽町のあだ討ち』

直木賞受賞作、候補作は読もうと思ってるので、いつもノミネートされた時点で図書館に予約しています。 『木挽町のあだ討ち』は、直木賞受賞が発表される直前に予約したので150人待ちぐらいでしたが、今は500人以上の方が予約待ちです。 Amazonの評価も、6割…

【瀧羽麻子】『うさぎパン』

瀧羽麻子さんの作品は『もどかしいほど静かなオルゴール店』を読んだのが初めてでした。 とてもあたたかく穏やかな空気の流れている物語に魅了され、他の作品も読んでみることに。 Amazon ★4.1 ★5=55% 目次: 瀧羽麻子さんのデビュー作『うさぎパン』を読み…

【中山七里】どんでん返しの帝王、そう来たか、な『さよならドビュッシー』

中山七里さんの作品を読むのは4作品目です。 どんでん返しの帝王、の異名をとる中山七里さん。 中山七里さんのデビュー作が『さよならドビュッシー』です。 Amazon★4.2 ★5=49% デビュー作にして、第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作されています。…

瀧羽麻子著『もどかしいほど静かなオルゴール店』

瀧羽麻子さん、初めて読む作家さんですが、温かくてほっこりする作品 『ありえないほどうるさいオルゴール店』が1作目で、『もどかしいほど静かなオルゴール店』は2作目です。 またまた、2作目から読んでしまいました。 Amazon★4.3 ★5=63% あなたの心で鳴っ…

【芥川賞】高瀬隼子著『おいしいごはんが食べられますように』読了

久しぶりに芥川賞受賞作を読みました。 芥川賞は、純文学に与えられる賞故か、何が面白いのかわからない作品が多く^^; 好みの作品が少ないのですが… この作品は面白い!! Amazon ★3.8 ★5=37% 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか…

成田名璃子著『今日は心のおそうじ日和2』読了

お出かけに連れていける、軽く読める文庫本を、と、以前読んだ『東京すみっこごはん』の著者、成田名璃子さんの作品から、 『今日は心のおそうじ日和2』を選んで借りました。 いきなり、『2』だけど気にしないw Amazon ★4.3 ★5=54% 目次: 四章から成るお…

小手鞠るい著『天使の子』|実話をベースに書かれた小説

小手鞠るい著『天使の子』を読みました。 小説そのものは、とても読みやすく、192ページ 前半は恋愛小説の醍醐味、後半は謎解きというか、ミステリー味があって、先へ先へと読まされました。 この本の内容愛することは受け入れること――。28歳わたしがアメリ…

【中島京子】『夢見る帝国図書館』読了

どのような本を読むのか、その基準は人それぞれですが、 私は、本屋大賞ノミネート・受賞作、直木賞ノミネート・受賞作を中心に読んでいます。 そして、受賞・ノミネート作家さんの著書を読んでいくことが多いです。 読みたい本を選んで、Amazonのサイトであ…

【辻村深月】『嘘つきジェンガ』読了|詐欺にまつわるお話3編

全284ページ、読み始めたら面白くあっという間に読めました。 振り込め詐欺、オレオレ詐欺、国際ロマンス詐欺…いろんな詐欺がニュースを賑わせていますが… この本に収められた詐欺のお話、どれも最後はほっこりと温かい気持ちになれる、主人公にエールをおく…

中野信子著『エレガントな毒の吐き方』|あまりにもキャッチーなタイトルに興味津々

キャッチーなタイトルに惹かれて読んでみました 『エレガントな毒の吐き方』、インスタの読書アカウントからたくさん読んだ報告が上がっていたので、私も図書館に予約していました。 その時点から、Amazonの★の評価がいまひとつ。 まぁ、こんなものか、の★3…

【中山七里】『夜がどれほど暗くても』|どんでん返しの帝王のパンチ弱め

胸のすく「どんでん返し」がお約束の中山七里さん 中山七里さんの著作は「護られなかった者たちへ」「死にゆく者の祈り」を読みました。 今回が3作目です。 志賀倫成は、大手出版社の雑誌『週刊春潮』の副編集長。スキャンダル記事に自負を持ち、充実した編…

【一穂ミチ】【本屋大賞・直木賞候補】『光のとこにいてね』|惹かれ合う二人の運命

本屋大賞3位、一穂ミチ著『光のとこにいてね』を読みました Amazon★4.3 ★5=56% 目次: 本屋大賞3位、一穂ミチ著『光のとこにいてね』を読みました 家庭環境が全く違う二人の共通点は、母親で苦労しているところ まさかの再会! 結珠の通う私立高校に果遠が…

【森沢明夫】『キッチン風見鶏』|洋食屋が舞台のほのぼのとした人間ドラマ!

昨年、『エミリの小さい包丁』で森沢明夫作品に出会って、森沢明夫さんの温かい作風に触れ、ファンになりました。 優しい人達がゆるく繋がってほっこり、癒やされます。 更に! ここ大事!! 心に残る素敵な言葉、人生を生き抜く上で参考にしたい文章が散り…

【直木賞受賞】千早茜著『しろがねの葉』|石見銀山を舞台に一人の女性の生き様を描ききった秀作

いや〜、読みごたえありました!! 最初から最後まで銀掘りの山に生きる「ウメ」の壮絶な人生。 千早茜さんの作品は初めてですが、筆力申し分なし♪ Amazon★4.3 ★5=61% 戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、…

【本屋大賞2位】安壇美緒著『ラブカは静かに弓を持つ』

安壇美緒さんは、初めての作家さんでしたが、いい作品でした 2023年本屋大賞第2位 第6回未来屋小説大賞第1位 第25回大藪春彦賞を受賞 第44回吉川英治文学新人賞ノミネート 『小説すばる』連載を加筆し単行本化。 Amazon★4.4 ★5=63% 昨秋、新聞広告で見て、…

【瀬尾まいこ】『掬えば手には』泣けて笑えて、ホッコリ…極上の長編小説

『そして、バトンは渡された』で 2019年の本屋大賞を受賞された瀬尾まいこさんの作品、『掬えば手には』を読みました。 Amazon★4.3 ★5=55% 目次: 本の内容 真面目と笑いが絶妙のさじ加減!! 初回限定の『掬えば手には アフターデイ』が最高! 本の内容 …

山本文緒著『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』読了

2022年11月、Twitterのタイムラインに、山本文緒さんの著書のツイートが流れてきました。 山本文緒さん…お名前は存じていましたが、著書を読んだことはありませんでした。 初めて読む山本文緒さんの作品が遺作とは。 内容に触れていますので、知りたくない方…

早花まこ著『すみれの花、また咲く頃』読了

著者は元宝塚歌劇団雪組、88期生の早花まこさん。 宝塚歌劇在団中から、文章がお上手で、機関誌『歌劇』のコーナーを担当されていました。 2020年に退団後は、特技を生かして、文章を書くお仕事に進まれるだろう、と私も思っていました。 まず始められたのが…

小川洋子著『掌に眠る舞台』読了|舞台にまつわる8編

小川洋子さんの著作を読むのは、2012年に出版された『人質の朗読会』以来。 前回から10年以上開いてしまいました。 本の帯には 舞台という、異界。 舞台という、奇跡。 演じること、観ること、観られること。 ステージの此方と彼方で生まれる特別な関係を描…

【東野圭吾】不思議な力を持つクスノキと玲斗の成長物語|『クスノキの番人』

東野圭吾さん、ミステリーじゃない作品もいいですね 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に続く新たなエンターテインメント作品。 Amazon ★4.3 ★5=56% あらすじは… 不当な理由で職場を解雇され、その腹いせに罪を犯し逮捕されてしまった玲斗。 同情を買おうと取調官に…

【湊かなえ】『母性』読むのが苦しい場面が多くて…

イヤミスの女王・湊かなえさんの『母性』を読みました。 2023年16冊目。 戸田恵梨香さん、永野芽郁さんで映画化され昨年公開されて話題になりました。 映画化もされている作品、ということは、描きたくなる内容、もしくは問題提起性のある内容なのだろうとは…

【角田光代】『タラント』読了

昨年の4月に図書館に予約していて、ようやく回ってきた角田光代著『タラント』。 ワタクシが予約した時点で303人待ち、発刊から1年経った今でも230人待ちの人気の小説です。 目次: 慟哭の??長編小説ですか… サクサクと読み進められなかった原因は? 一見…

【青山美智子】『猫のお告げは樹の下で』読了|悩める人だけが出会える猫のお告げ

2023年14冊目、青山美智子著『猫のお告げは樹の下で』読了 友人オススメの作品です。 青山美智子さんの作品は、迷ったり、悩んだりする人が前に進める言葉が出てきます。 書き留めておきたいようなキラリと光るフレーズ。 今回は…タラヨウの木の葉にヒントと…