happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

東野圭吾著 「麒麟の翼」読了♪

東野圭吾著「麒麟の翼」読みました

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この作品も映画化されるそうですね (東宝系・2012年1月公開予定)
メインキャストは、ドラマ「新参者」のキャストらしいです
加賀恭一郎は、阿部寛さんをおいて他に考えられないものね!


図書館から借りてきて、ずっと「積ん読」状態だったのですが
読み出したら、面白い! やっぱり一気読み~


殺人事件が起こったのは哀しいけれど
最後は、やっぱり東野作品らしく ある意味「救い」のある
ほっこりした読後感です

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ある晩、日本橋の橋上を酔った男が渡ろうとしていた
麒麟の像の台座の下で座り込んでしまったのを
日本橋交番の巡査は見咎めて声をかけたところ・・・
男の胸には深々とナイフが刺さっていた。

そのころ 日本橋に程近い大通りで若い男がトラックにはねられた。
所持品に 刺された男の財布と鞄が・・・。

この二人に因果関係はあるのか?

そして 被害者は息子の何かを気にして
学校に電話をかけていることがわかった。

被害者の息子は事件に関係があるのか?

東野圭吾さんの 軽妙洒脱な文章は サクサク読めますね!


自分の読書記録故、ネタバレあります ↓ ご注意下さい (読んだ内容すぐ忘れるので
犯人ネタバレしています) 

前半は、刺された被害者・青柳と 
青柳の財布を所持し、事故にあって危篤になった八島の行動を
つぶさに検証し 聞き込みをする
おなじみ 加賀恭一郎と 松宮コンビ

八島の生い立ちや 境遇を暖かい視点で描く著者
派遣社員の待遇や労災隠しなど
現代の社会問題を さらりと切り取って見せてくれています

加賀は当初から 八島を犯人でない、と考え
彼の事件当時のアリバイを証明した

聞き込みをするうちに明らかになる 被害者・青柳の行動
その行動の謎に迫るうちに
過去のある事件が この青柳刺殺事件の底流にあることがわかった

後半は青柳の長男・悠人がキーパーソンとして浮上

彼は水泳部員だった3年前のある日
競泳大会でリレー選手として4人で出場したその日
ある事件が起きた
事故の影響で 水泳部員の一人が今も意識不明の状態にある

顧問が闇に葬ったために 事件性はないと判断されたが
悠人初め 3人の部員は良心の呵責を持ちつつ
何事も無かったかのように日々を送っていたが

その事件に疑いをもった悠人の父・青柳が動き始めたことで
3人の中の一人が将来を潰されると悲観し
青柳を刺してしまったのだった

最後は彼の自供により 幕引きとなる

青柳の息子悠人は 父の思いを知り
改めて 今も意識不明のまま 車椅子生活をおくる少年と
その母親に 陳謝しにいくのだった 




3年前の水難事故
それを顧問が 嘘を嘘で塗り固め 
意識不明になった少年の過失にしてしまった

過ちを犯しても、誤魔化せばなんとかなる。
そんな間違った教育を施したアンタに、
人を教育する資格などない!

――加賀は怒りをもって顧問に言い放った・・・。

あ~ 気分爽快!
そして 心が弱った人たちに 暖かいまなざしを向け
さりげない気遣いをみせる。
間違ったことは キッパリと正し
飄々としたスタイルを貫く 加賀恭一郎、
彼の人間性に魅せられて シリーズに人気が出るのもうなづけますねっ!