happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

原田マハ著「奇跡の人」読了~♪

原田マハ著「奇跡の人」を読みました。

         奇跡の人


奇跡の人、ってタイトル聞いたら 
小学生でも知っている あの人を思い浮かべますね、そう、

ヘレン・ケラー

ヘレン・ケラーとアン・サリバン先生のお話はあまりにも有名ですが
日本版ヘレン・ケラーのお話なんです。

明治時代の青森・津軽地方に舞台を移して
津軽弁で書かれているので
物語の世界に入りやすかったです!!


名前も 三重苦の少女が介良れん(けら・れん)
先生が 去場安(さりば・あん)

ふざけてるのか?と思っちゃいます。

去場安も 生まれつき弱視ながら 
岩倉具視使節団の一員として9歳でアメリカに渡ります。
津田梅子かいっ!?

「自由がいかに大切か」をアメリカで学び 25歳で
さる男爵のお嬢様を教育することに・・・

それが、三重苦の少女 れんでした。

名士の家に生まれたのに 病のせいで三重苦に。
わけがわからず 暴れるれんは、
獣の子のように扱われ 蔵に押し込められて6歳になっていました。

人間としてのアイデンティティを確立するすべもなく
ただ暗闇で たったひとり 親のぬくもりも知らずにいる少女。
想像しただけで 胸が痛くなります。

れんが固く閉ざした心を開き
言葉や 社会のルールを理解し 
人間らしく生きられるように 
時に優しく 時に厳しく指導していく姿には涙させられます。

特に前半は 涙なくしては読めず、
電車の中で何度も涙を拭う羽目に・・・


津軽、という場所ゆえの
恐山のいたこや 
旅回りの津軽三味線のぼさま(盲人の門付け芸人)が登場して
話に厚みを増しています。


ぼさまの子供 キワとの交流が れんの成長に大きく作用していくところが
本家のヘレン・ケラーと違うところです。

ついにれんが言葉を発する、という件、
「みず」、と発声するのですが…

ここ、ヘレン・ケラーが ポンプの先から出た
冷たい水に water!と叫んだのと 全く同じだったのには
ここまで同じとは!!!と 鼻白む思い。

サリバン先生は 自分の口の中に
ヘレンの指を押し込んで 舌の動きを教えたのですが

この本では 手話の手の形を触って言葉を覚える、という
場面がでてきます。


安の根気強い指導と
周囲への理解を促したことで

れんが 少しずつ成長していくさまを
読者も共に見守っていくことができて
とても充実した読書時間になりました。



ラストは、高齢になったれんとキワの再会。
意外な場所で。

それは読んでのお楽しみ♪