happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

三島由紀夫著 「春の雪」 読了♪

三島由紀夫著 「春の雪」読みました。

 

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あの有名な三島由紀夫作品、敷居が高い!

しかも

昭和40年~42年に執筆され、昭和44年刊行…て、古っ!!

 

何故 こんな堅苦しく古臭い作品を手に取ったかと言えば…

もうすぐ 宝塚・月組バウホール公演で

明日海りお主演で舞台化されるからなんですね~ 

 

とにかく どんな舞台でも原作がある限り

原作本を読む主義。 

 

あ!銀河英雄伝説、読んでなかった~ 早くも「主義」が破綻 

 

膨大すぎて読むのを諦めたんだった orz

 

 

 

で、この三島文学の「春の雪」、とっつきは悪いけど

読み始めたらストーリーは面白い。

 

一つの事象の「たとえ」が回りくどかったり

 

登場人物に語らせる 三島由紀夫の薀蓄など

ストーリーに直接関係ないところは斜め読み 

(いや、博学なので、読むとベンキョーになりますが・・・。)

 

以前、妻夫木聡と 竹内結子主演で映画化されているので

どうも、この俳優さんの印象が強くて

この二人を頭に思い浮かべながら読みました。

 

ネタばれあります 

 

 

時代は大正初期、まだ日本に華族や爵位の残る時代。

幼馴染の侯爵家の一人息子・松枝清顕(妻夫木聡)と

伯爵家の一人娘・綾倉聡子(竹内結子)は、実は両思いながらも

上手く愛情を表現出来ずにいた。

そんな中、聡子は宮家の子息・洞院宮治典王(及川光博)に求婚される。

それは断ることなど許されないものであった。

後に清顕はようやく聡子への愛に気づくが、

それは皮肉にもこの結婚に勅許が下りた後であった。し

かし清顕は諦めきれず、

聡子も彼の愛を受け入れ、二人は激しく愛し合う。

しかしそれはつかの間の禁断の愛であった。

 

   (春の雪(映画)weikipediaより)

 

いよいよ納采の儀を1ヶ月後に控えたある日 聡子の妊娠が判明。

もちろん 清顕の子供。

綾倉家の侍女・蓼科の計らいで 堕胎し 聡子は仏門に・・・。

諦めきれない清顕は、聡子のいる月修寺の近くに宿を取り

会わせてもらえるよう、日参するも

聡子自身の決意が固く、果たされなかった。

体調の悪い中 無理を押してお寺に行った為肺炎を起こし

東京に戻った二日後に清顕は20歳の若さで絶命したのだった。 完

 

 

 

明治時代の、上流階級の生活が細かく描かれて興味深く読みました。

4000坪の広大な庭を持つ伯爵家とは・・・

敷地の中に いくつもの建物があり 書生が住む家。

馬車や人力車が走る大正初期の生活が細かく描かれて

一気に 当時に引きずり込まれました。

 

それもそのはず、実話をベースに書かれているらしく、

庭の様子なども、実際のお庭を描写しているようです。

当時、こんな 実話があったとは・・・ オドロキ!

事実は小説より奇なり  

主人公・清顕、最悪な男!

 

伯爵家に生まれ、何不自由なく暮らし しかも美青年であった。

親の地位のお陰で、何かと優遇されるが

高慢で 自分さえ良ければいい自己チュー、思いやりのかけらもない。

プライドが高くて 素直になれず 

都合が悪いことは全部他人のせい。 まるで子供。 

 

あ~  嫌な奴!

 

何度も 聡子から アプローチがあったのに、

プライドのために わざと無視したり 手紙を読まずに捨てたりを平気でする。

その手紙には大切なことがしたためられていたというのに・・・。

 

結局、無駄に時間を過ごしたために

聡子の治典王との縁談が決まってしまった。

 

この期に及んで、急に聡子を愛していたことに気づく清顕。

っていうか、気づいていたのに、知らないふりをしていただけ。

結局、手が届かないところに行ってしまうと知って焦り 認めざるを得なかった…

 

無理やり 人目を忍んで逢引(古っ)を重ねて

挙句、妊娠させてしまうと言う・・・無責任男!!

サイテーであるっ!! 

 

治典王との結婚が決まっていても、やっぱり

時代は大正初期、まだ日本に華族や爵位の残る時代。

幼馴染の侯爵家の一人息子・松枝清顕(妻夫木聡)と

伯爵家の一人娘・綾倉聡子(竹内結子)は、実は両思いながらも

上手く愛情を表現出来ずにいた。

そんな中、聡子は宮家の子息・洞院宮治典王(及川光博)に求婚される。

それは断ることなど許されないものであった。

愛する人に抱かれたいという聡子の一途な女心が切ない。

そして 愛する人の子供を宿したのに 諦めざるを得ない…なんという運命。

だから…だから早く、聡子の気持ちに気づき、応えてあげるべきだったのに!!

 

清顕の友人・本多が実はこの豊饒の海 四部作の中心人物だそうです。

知的で冷静な 人間のできている彼が 清顕の子守役のような感じです。

 

 

え~~~  この 嫌な男=清顕を 

みりお(明日海りお)ちゃんが演じるのぉ~? 

 

ま、宝塚だから、美しい悲恋物に仕立てて ファンを泣かせるのかも。

どんな演出になっているのか、期待しようっと!

 

初日まで 後1週間、 

そして私の観劇は 2週間後の木曜日♪ 

 

またレポしますね~~ 

 

【追記】

春の雪 観劇感想記事は 

    こちら ⇒  2012.10.18 明日海りお主演「春の雪」よかった~!