happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

【本屋大賞】脳内エンタメ!下村敦史著「サハラの薔薇」

4日連続でヅカネタ書かなかったらどうなるのだろう?

昨日読み終えたばかりの「サハラの薔薇」 記憶が鮮明なうちに感想書留めとこっと。


         サハラの薔薇
   ↑  ↑  薔薇の花びらと 薔薇の文字がチリチリと燃え始めているのが 象徴的。

下村敦史著「サハラの薔薇」を読みました

プロローグで掴まれて
後は一気に砂漠の旅へ…

未読の方 ネタバレあります ご注意ください。

■あらすじ
エジプト発掘調査のハイライト、王家の墓に埋葬されていた石棺の中にあったのは、
死後数ヶ月のミイラ状死体だった! 
そして、考古学者の峰は何者かの襲撃を受ける。

危うく難を逃れたが講演先のパリへ向かう飛行機が砂漠に墜落し、徒歩でオアシスを目指すこととなった。
同行者は美貌のベリーダンサー・シャリファ、粗暴で残酷なアフマド。
何かを思い詰めている技術者の永井、飛行機オタクのエリック、不気味な呪術師。
誰もが謎を追え、次々と危険なカードを切ってくる??
やがて一行は分裂し、巻き込まれた戦闘の中で峰は、永井の過去と真実の使命を知る。
果たして「サハラの薔薇」とは何なのか。それが未来にもたらすものは!?

KADOKAWA 
ページをめくったら最後、完読せずには眠れない徹夜本『サハラの薔薇』、遂に発売! より引用



主人公・峰は考古学者。エジプトで遺跡発掘にあたっていた。久しぶりの石棺の発見に
期待と不安の高まる中 蓋をずらしてみると 
中に眠っていたのは 数千年前のエジプトの王・・・ではなく 死後数ヶ月の死体だった…

謎が謎を呼ぶ展開、先が気になって気になって!!

スピード感あふれる展開、著者の筆致に読まされて 一気にゴールへ!
2日で読み切りました。

344ページが全く苦にならない!

ホテルで襲撃されてから フランス行きの飛行機に乗るが 砂漠に墜落、と展開が早い。

砂漠の真ん中で生存者が生き延びるには??
救助を待つのか オアシスを目指すのか 命がけの二者択一
生存者は 残留組と 砂漠行軍組に分かれた、
峰はオアシスを目指す方を選択。

砂漠の熱砂を踏みしめて 歩くだけでも体力も精神力も消耗するのに
仲間は ナイジェリア出身のゲリラの男、怪しい呪術師、ベリーダンサーの女、
オアシスを見た、という謎のフランス人、身分不詳の日本人男性・永井。

墜落した機内で 見ず知らずの瀕死の日本人男性から「永井を殺せ」と指示を受けた峰は
永井は何者なのだ、と訝るのですが…。

誰も信用してはならない? そんな気持ちで砂漠へ踏み出した峰。

ひとりが全員の目の前で殺され、
バブーブという大砂嵐(力士ではない)の混乱の中で また一人が殺された。

この中に犯人がいる…誰も信じられない恐怖。

下村敦史さんの作品は「疑心暗鬼」渦巻いていて怖いのです。

以前読んだ 下村敦史さんの「闇が香る嘘」も 主人公が盲目で
何を信じていいのかわからない不安と焦躁、疑心暗鬼が支配していて
すごい緊張感で読み終えました。

この「サハラの薔薇」も 息をもつかせぬ展開でした。

肉体も精神も極限状態。

上から容赦なく太陽が照りつけ 足元は熱砂。
わずかな水と食料だけで 砂漠を行く、

その描写は 今まで見たことのない風景を脳内に映し出すことができて
読んでいて本当に楽しかったです。

砂漠の商人に助けられ安堵したのもつかの間
ゲリラとの銃撃戦 ジープでのカーチェイス
市場の果物を蹴散らして疾走する車…

私の乏しい想像力と経験を総動員して 脳内再生です!

脳内再生は、映画のようにスピード感あふれ ページを繰る手が止まりません!!
インディ・ジョーンズで見たようなシーン、
ミッション・インポッシブルで見たようなシーン、
ルパン三世でみたようなシーン、息をもつかせぬ展開です!

砂漠のゲリラとの闘いのシーンは 以前読んだ
月村了衛著「土漠の花」を彷彿させました。


永井の本当の仕事は 核物質防護対策官。
東日本大震災で 上からの指示で遠くへ避難していたことで世間から叩かれ
妻子と離縁し フランスの研究機関で働いていました。
そこで知った「サハラ砂漠の汚染」。 
それを告発しようとして 命を狙われていたのでした。

原子炉は「トイレのないマンション」と揶揄されているとか。
放射性廃棄物の処理に困っている各国は サハラの地中深くに埋めようとしている…
それを 告発するために 永井はわざとありもしない
「サハラの地下に眠る天然原子炉」説を発表し マスコミの注目を集めて 
この問題を告発しようとしていたのでした。

永井はゲリラに襲撃され亡くなってしまったけれど 生き延びた峰が
永井の目論見どおりに天然原子炉説を唱え 異論が噴出して注目をあびた。
彼の作戦は成功したのでした。

あ、砂漠で動かずに救助を待っていたグループも 峰たちが生存者がいることを
話したので助かりました。めでたし、めでたし!


1回読んだ本を二度読むことはほぼないのですが 
この本はエンターテイメント性が高いので また読みたい、と思いました。

映画、ドラマ、漫画…ストーリ-を楽しむものはいろいろありますが
私が小説を読むのが好きなのは 文字から脳内で映像化するのが楽しいからです。

映画・ドラマは出演する俳優さんの演技を楽しめるし
漫画は絵やキャラクターや吹き出しのセリフ、コマ割りなども楽しめますが
「サハラの薔薇」のような小説を読むと 脳内再生が読書の醍醐味だな~としみじみ思うのです。

サハラの薔薇、おすすめです!!