happyの読書ノート

読書感想を記録していこうと思います。 故に 基本ネタバレしております。ご注意ください。 更新は、忘れた頃に やって来る …五七五(^^)

東野圭吾著 「分身」読了♪

またまた 東野圭吾さんの著書を読みました。
分身。 de3213d3.jpg

図書館の本ゆえ 装丁が古いです

かなりのボリュームの本です。

文庫本1ページ 19行 かなり細かい字、
そして 本文 457ページ!

内容が深くて引き込まれます、457ページ、苦じゃなかった!


ネタバレあります ご注意ください 




札幌の高校生・氏家鞠子は、自分が母に嫌われてるのではないかと疑っていた。
顔が全然似てないばかりか
時々 母が彼女の顔を見て思いつめた表情をしている。
そんなある日 自宅が火災により母が焼死してしまった・・・自殺のようだ。
何か秘密をかかえているらしい父の過去を調べるため
札幌から父がかつて在学していた東京の大学へ。



東京の女子大生・小林双葉は母子家庭。
バンド仲間で テレビに出演したのだが
母から、テレビにだけは二度と出てはいけない、ときつく言われた。
そこに 深い意味があることなど知る由もなかった。
出演が原因なのか、母がひき逃げ事故で亡くなってしまった。


「昨日テレビに出てたでしょう?」と何度か聞かれて
自分と瓜二つの人物がいることを知る氏家鞠子。

実は二人の出生には 神の領域を侵す秘密があった!

東京と北海道を舞台にすごいスケールで展開していきます。

サスペンスドラマが頭の中で繰り広げられて 一気読み!

医学が進歩して 現在でも生命倫理に抵触するようなことが
マスコミをにぎわすこともありますね。

あのクローン羊のドリー誕生の報道があったのが1997年2月。

それをさかのぼる事4年も前の1993年にこの作品は世に出ています。

難しいので細かくは語りませんが
クローン技術のことなど よく勉強されてるな、と感心しました。
東野圭吾さんて ホントにスゴイ発想をする人だわ~~
天晴れ! 


鞠子が、卵子提供という目的で 富良野の病院に軟禁されているとき
大切にしている本、「赤毛のアン」の1ページに目が止まります


親友のダイアナからのカードの詩

「わたしがあなたを愛するように
あなたも私を愛するならば
わたしら二人を引き裂くものは
死よりほかには何もない」

これを読んで まだ見ぬ自分の分身である女性に
思いを馳せる鞠子

育ち方は別でも数奇な運命を共にした 
同じ顔の女性鞠子と双葉の
ラベンダー畑での出会いで幕を閉じます

読み応えあった~

読後爽やか~



これ、来月WOWWOWでドラマ放映されるんですね
うまく仕上がってるかな? 気になります。