⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

「食堂かたつむり」読了♪

先日の朝日新聞の「おいしい料理小説」の記事にも紹介されてた
小川糸著 「食堂かたつむり」  katatumuri.jpg
小説デビュー作にしていきなり26万部を売り上げたそうです 




ちょうど2月ごろに 映画が公開されたので原作を読んでみようと 
2月17日に図書館に予約を入れて 待つこと3ヶ月半。
ようやく回って来ました。

↓ ネタバレ ご注意ください

同棲していた恋人に お金はもちろん、家財道具全てを持ち逃げされ
ショックのあまり 声を失ってしまった主人公・倫子。
持ち合わせのお金の残高も心細く、子供の頃から 嫌いだった実の母の住む故郷へ帰ることにしました。

もともと 料理が好きで 料理店でアルバイトもしていた倫子は
実家の離れの物置を改造して食堂を開こうと決意します。
親切なおじさん・熊さんに助けられながら、
天然の食材の宝庫である 故郷の山の恵みを使って
倫子が丹精を込めて作ったお料理を1日一組のお客さんにだけ食べてもらう事にしました。
そして その料理を食べたお客さんは 皆願いが叶うと評判になるのでした。

自分にとっては意地悪だった 奔放な母が癌で余命いくばくもないことを知り、
だんだんと 母子の確執も氷解していきます。

最後に 倫子が世話をしていた 家族同然のブタ・エルメスを
潰して食べたい、と言う 母の願いを汲んで
倫子はブタをさばく・・・ってこのシーン
ど迫力です! 生生しいです! 臨場感すごいです! 

どうやって取材したんだろう・・

この小説を読んでると 無性にお料理をしたくなるのですよ♪

食材の質感や パンの焼ける匂いや 
アイスクリームがだんだんと固さを増していく様子など
手に取るように リアルに想像できて 楽し~い♪

しかも 倫子のアイデアや工夫が お料理に生かされていて
お料理って ホントに楽しい作業なんだ、と再認識させられます!!

最後に母は亡くなるのですが 亡くなって初めて
実は 母の大きな愛に包まれていたことを知り 倫子は泣きます。

そして大きな喪失感に苛まれて 投げやりな毎日を送っていたある日、
食堂の窓に野鳩がぶつかって死んでいた・・・死を無駄にしてはいけない!
お湯に浸けて羽根をむしり おなかを割って ハーブを詰め
塩コショウしてしばらくおいてから フライパンでにんにくとともにカリッと表面を焼いた後
オーブンで焼く・・・という 手間のかかる料理を作ります。

料理を食べることより 作るプロセスを楽しんでいるようにも思えます。


倫子は まるで手品のように いろんな食材を調理し
すばらしい料理に仕立て上げていきます。
それを読み取るのも楽し♪ どんな料理か想像するのも、また楽し♪

それにしても 食堂かたつむりって
変な名前、なんでかな~ 気持ち悪~いって思ってたら (カタツムリ、ナメクジ、苦手です…)

あのちいさな空間をランドセルみたいに背中にせおって、私はこれからゆくっりと
前に進んでいくのだ。私と食堂は一心同体。一度殻の中に入ってしまえば そこは
私にとっての「安住の地」以外のなにものでもない


という理由で かたつむりかぁ・・・

私はてっきり Slow Food協会の シンボルマークがかたつむりなので
スローフードを作る倫子らしく かたつむりなのかな?と思ったのだけれど。

違いましたね ^^;