⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

東野圭吾著「カッコウの卵は誰のもの」読了♪

今年の一冊目は東野圭吾著「カッコウの卵は誰のもの」です。 
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娘には才能があり
自分には隠し事があった。

彼女の幸せを願っていた。

親子の愛情に揺さぶりがかけられる。
覚悟を決めた父親は 試練にどう立ち向かうのか。
父と娘は 親子二代続けての
トップスキーヤーになろうとしていた。
娘の所属チームの研究者は、
2人の遺伝子パターンを調べさせて欲しいと考える。
しかし、了承するわけにはいかない。
父には、どうしても知られたくない秘密があった。
娘がうまれた19年前からの忌まわしい秘密が。

                       (以上 本書帯より)



ネタバレあり 注意↓  (犯人ネタバレしています)

娘はアルペンスキーの選手として頭角を現し将来を嘱望されている
彼女の遺伝子は トップスキーヤーだった父親譲りか?
親子は、遺伝子研究者の研究対象になろうとしていた。
もし 遺伝子を調べられれば 本当の親子でないことがばれ
ひいては 娘の出生の秘密までもが白日の下に晒されるのだ!


娘の誕生当時、スキー海外合宿中だった父・緋田宏昌は何も知らず
娘・風美をわが子として育ててきた

妻は 娘がまだ幼いうちに秘密を胸に秘めたまま自殺してしまった
宏昌は妻の遺品を整理しているうちに 
ある事件の新聞の切り抜きを見つけた
娘は19年前の 新生児連れ去り事件の当事者ではないのか?
いろいろと調べまわるうちに
自分の本当の子ではないのでは?との思いを強くするが
言い出せず 19年の月日が流れた
そんな彼の元に ある日 風美の本当の父と思われる人物が訪ねて来た
そこから 物語は動き始めます・・・

次から次へと畳み掛けるような展開に
どんどんページが進む!

風美を大会に出場させるな、という脅迫状が届いた。
その後 当初風美が乗る予定だったホテルのリムジンバスが事故を起こし
運転手と風美の本当の父と思われる人物が死亡
ブレーキに細工の痕跡・・・殺人事件だっ

一体誰が? 何のために?
謎が謎を呼び 次々と謎解きの扉を開けて進むと
気づけば 謎の迷宮の中。 

ブレーキに細工を施したのは、 意外な人物、そう来たか!

そして その人物を動かしていた影の黒幕(=主犯)とは
意外、というより、
最後の方で謎解きのために登場させたとも言うべき
風美の異母兄弟。 無理矢理~

謎解きは彼の「手紙」による 告白という形でなされます

最後の方は 半ば強引な幕引きに思えました。

中盤までは 東野圭吾氏ならではの軽快なテンポで
ぐいぐい引き付けられます
新世開発スポーツ科学研究所の柚木がいい働きをしていて
謎解きに一役買っていて、痛快です^^


タイトルの「カッコウの卵」は 才能の遺伝子の例えのようです
カッコウは他の種類の鳥の巣に卵を産んで雛を育てさせる(托卵)とか。
風美は緋田宏昌の巣に紛れ込んだカッコウの卵だったってわけね~

にしても、宏昌と風美の間に、
取り立てて言う程の深い「親子の愛情」は感じませんでしたわ。