⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

恩田陸著 「夢違」 読了♪

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第146回直木賞 候補作、恩田陸著 「夢違」を読みました。

図書館に予約していました。
本を引き取りに行ったら 思いのほか分厚く
手に取るとずっしりと重く ちょっと怯みました

図書館のホームページの図書目録情報によると492ページ
読む前から萎えました…


ネタばれ あります 


近未来。
眠っている間に見た夢を 可視化して 映像として保存できる装置が
開発されていました。

映像で保存された夢のを分析するのが 主人公・浩章の仕事でした。


ある日、浩章は10年前に亡くなったはずの兄の婚約者・結衣子を図書館で偶然見かけました。
幽霊なのか? それとも生きていたのか?


結衣子を見た日は、どこへ行っても
追いかけてくるかのように 結衣子にまつわる音楽が流れてきて・・・・。
ぞわっとする緊迫感に 息がつまります。

結衣子は、予知夢を見る事ができる不思議な力を持っていて 世間の注目を集めていました。


事件や事故を未然に防ぐためにできること・・・
結衣子は自分の日々の夢を可視化することに協力していたのですが
ある日 事件に巻き込まれて行方知れずになってしまいます。
生きているのか 死んでしまったのかわからないままに。

G県の小学校で一クラス全員がパニックを起こした事件で
児童たちの夢を分析することになった浩章。
彼らが一様に同じような夢を見て、何かを恐れている様子。
断片的に見える 恐怖の正体は・・・?

それが何かを知りたくて
ページを繰る手が止まらない~

結衣子を知る謎の男

小学校での事件を調べる警察庁の男

謎めいた登場人物も気になります。

がっ!

結衣子の消息が入ってきました。
どうやら奈良にいるらしい、と。

このあたりから 前半の畳み掛けるような迫力が失速してきます。
最後は、惰性で読み切ったかな、という ちょっと残念な一冊。

悪夢ばかりを見るから いい夢に変えることができたらいいのに・・・という
結衣子の望みを
奈良の法隆寺の夢違い観音は叶えてくれなかったのだろうか?


最後はちょっとメルヘンチックな終わり方で 救われました。

【2012.11.10 追記】
ドラマ「悪夢ちゃん」は、この本からヒントを得て作られているみたいですね。
私は観てないから分からないけれど、
原作より、ポップな感じにw なっているようです♪