タイトルに惹かれるが 騙された感 笑
友人がお勧めしてくれたので読んでみました。
なかなか、イラつく内容です 笑
主人公の夫・章に説教しに行きたいw
話を面白くするためにわざとイヤな夫に仕立て上げているのでしょうが…どういう展開になるのか、と我慢しつつ読んでいると 更なるイラつきがっ!!
舅が亡くなって 葬儀・墓・相続…と次々に出費が立て込むのですが NO!と言えない 見栄を貼る夫にストレスMAX~~~!!
夫婦の問題はフィフティ・フィフティ
結婚後 節約に節約を重ねて老後の資金を1200万円貯めたのに 娘のさやかが格差婚をすることになり、予想外の派手婚に大痛手!
相手が岐阜で手広くスーパーを展開する会社のオーナーの息子、ということで 絶対に「目白の寿園」でなくちゃだめ(目黒の雅叙園のパロディ^^)と言われ、式だけで300万円(両家で600万円)の出費。
まぁ 結婚してない子供がいる家庭は結婚にかかる費用は別枠で確保しないとね。
更に夫の父親が亡くなって、口の立つ最強の小姑が出てきて 親の財産を多めにもらおうとする魂胆見え見えで、さらに葬儀代を全て 兄である主人公・篤子の夫 章に押し付けてくる。
きっぱりと断れずに300万の出費。
夫が実の父の葬儀にかかる諸々を妻にまかせて逃げているのが 解せないし腹立たしいです。
また、それを許してしまって あとで後悔したり、はっきり言うべきことを言わずに 胸の内に収めて相手に押し切られたり…どっちもどっち夫婦。
結局駄目なことを駄目、と毅然とした態度で言わずに 衝突を恐れて 自分が我慢して飲み込んできたからこういう結果になったんだと思いました。
こんな夫に育ててしまった 篤子にも半分責任あるわよ!!と 不甲斐ないふたりに辟易。
悪いことは続くもので 自分が仕事を失った上に 夫までリストラされてしまいます。なんとか コンビニの仕事を見つけた篤子は 忙しくてバタバタしているのに 夫は暇だから家でゴロゴロして家事を手伝おうともしない。
家事は女性がやるもの、って思っているのか、ここも説教もの。
後半から「ちょっと」面白くなってくる
唯一の趣味のフラワーアレンジメント教室のサツキや お金持ちマダム風の美乃留、素敵な城ヶ崎先生…見た目はそれぞれ すてきでもみんな経済的悩みを抱えていて なるほどね、と頷けたりします。
格差婚をした娘のさやかの結婚がうまくいってないのか、DVなのは?と心配で仕方のない篤子。ここもかなり読まされます。
大学生の息子の勇人の的確に物事を見る目と明るさに救われます。一服の清涼剤です。
銀座の老舗和菓子屋だった 夫の実家は 土地を売却して千葉に移り住んだ時に2億円の収入を得たそうな。その2億円が 豪華客船で世界一周、超高級老人マンションに入居で貯金は底をついたそうな。
月9万円もの仕送りに耐えかね やっとマンションを解約して 姑と同居が始まりましたが これが意外にもすんなりw
気を使いすぎるのも お互いに窮屈になるだけ、という教訓。
で、残念ポイントが… ↓
それは駄目でしょう!!
文庫本で312ページ、1日で読めるライトな作品ですが、そのうちの約4分の1、72ページ(213~285ページ)が、姑が年金詐欺の片棒を担ぐ話なんです。
姑との同居が老後の資金とどう関係してくるのか、と期待したのに、まさかの展開!!
パン屋を営む友人夫婦が お店の経営難で 行方不明の母の年金を当てにして生活していました。役所の人が生存確認をしに来る日に 姑がなりすましをする、というもの。それで姑は、報酬10万円を手にします。
ラスト4分の1がこの話って…それまで身近な 「あるある」が面白く読み進んできたのに 取ってつけたのようなワイドショーから借りてきたようなネタにがっかり。
小姑(夫の妹)が それまで渋っていたくせに「母を引き取る」と申し出て 同居問題があっけなく終了。
DVを心配していた娘夫婦も 娘が妊娠していて、のんびりおっとりのさやかが夫を尻にしいて頑張っていることもわかり いきなり万事めでたしめでたしに持っていかれました。
( ゚д゚)ポカーン
老後の資金がない、と騒いでたのは最初だけで 起承転結にもなっていない、なんじゃこりゃな作品でした。