⚠️ 基本ネタバレしております。ご注意ください。

【有川浩】レインツリーの国|障害ある無し関係なし、相手を思いやる気持ちが大切♪

人間関係は、相手を理解しようとする互いの努力の上に成り立っている 久しぶりに有川浩さんの作品を読みました。 この作品は、2006年に出版された『図書館内乱』の作中作として登場し、その後著者が改めて書き下ろしたという小説だそうです。 これは、『図書…

【原田マハ】丘の上の賢人 旅屋おかえり|ラストは感動だったが賢人の「設定」に鼻白む

『旅屋おかえり』のタイトルで期待したけれど… Amazon ★4.1 ★5=45% 2012年4月にWEB文芸『レンザブロー』に連載されていたものを単行本化された『旅屋おかえり』を以前読みました。 心に残る言葉が随所に散りばめられ、感動の熱い涙が止まらない…素敵な本で…

【寺地はるな】『川のほとりに立つ者は』|読了後、優しい気持ちになれる本

今、ちょっとハマっている寺地はるなさんの作品です。 本屋大賞ノミネート作品です。 Amazon ★3.8 ★5=35% カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していた…

【寺地はるな】『声の在りか』読了|自分の思いを声に出さなかった主人公の成長物語

最近、よく読んでる寺地はるなさんの作品です。 思い当たる節のある…というか、「あるある!!」と容易に想像がつく内容で面白く読みました。 続きを早く読みたくなる作品でした。 原田マハさんの『丘の上の賢人』を並行して読んでたのですが、途中からそち…

宮津大蔵著『うちら、まだ終わってないし』|宝塚OGがモデル、退団後の奮戦記

宮津大蔵さんの著書『うちら、まだ終わってないし』を読みました 以前読んだ宮津大蔵さんの著書、『ヅカメン お父ちゃんたちの宝塚』(2014年初版)が ヅカネタ満載でとてもおもしろく、宝塚ファンとしても、参考になる楽しい本でした。 宮津大蔵さんの奥様…

【読書総括】2022年読んだ本 全56冊 ワタシ的ベスト5発表〜♪

2022年に読んだ本、全56冊 1 生還者 下村敦史 2 心淋し川 西條奈加 3 花束は毒 織守きょうや 4 青嵐の坂 葉室麟 5 ミカエルの鼓動 柚月裕子 6 鎌倉うずまき案内所 青山美智子 7 さいはての彼女 原田マハ 8 骨を彩る 彩瀬まる 9 冷たい檻 伊岡瞬 10 赤と青と…

【伊吹有喜】『今はちょっと,ついてないだけ』|温かい視線で描かれたシェアハウスの仲間との敗者復活戦

2022年4月に公開された映画、「今はちょっと、ついてないだけ」(玉山鉄二主演)の原作本を読みました。 伊吹有喜さんらしい、温かい人間関係が描かれていて優しい気持ちになれます。 バブルの頃、自然写真家としてもてはやされた立花浩樹は、ブームが過ぎる…

内館牧子著『終わった人』|定年後あるある!主人公の心の声に大笑い

なにかを検索していたときに、Amazonの関連書籍に出ていた内館牧子さんの『終わった人』を読みました。 Amazon ★4.1 ★5=50% 舘ひろし主演で映画にもなった作品です。 主人公・田代壮介は、東大法学部を卒業後、意気揚々メガバンクに入社し、出世争いをした…

標野凪著『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』|真似したくなる「丁寧な暮らし」

Amazonのサイトで、「よく一緒に購入されている商品」、「この商品に関連する商品」として紹介されていたので読んでみました。 真似したくなるスロウライフな喫茶ドードー お一人様専用カフェ、喫茶ドードーは、ティータイムじゃなくて、夜に開けてるお店で…

【一穂ミチ】『砂嵐に星屑』読了|くすりと笑える会話に共感

一穂ミチさん、3作目、読みました。 Amazon ★4.3 (★5=54%) 読むのが楽しい本でした。 一穂ミチさんの著作は、『スモールワールズ』と『パラソルでパラシュート』の2作を読みました。 『パラソルでパラシュート』は、シェアハウスに済むお笑い芸人たちと…

【林真理子】『李王家の縁談』|梨本宮伊都子妃の縁談に対する執念

『李王家の縁談』というタイトルですが… 最後の貴婦人・梨本宮伊都子の生き様を読まされた感がありました。 あとがきに、小田部雄二著『梨本宮伊都子妃の日記』がなければ書けなかった、と林真理子さんの弁。 「李王家との縁談を積極的に進めたのは梨本宮伊…

【月村了衛】『ガンルージュ』読了|手に汗握る展開に引き込まれて…一気読み

初めて読んだ月村了衛さんの作品は『土漠の花』でした。 手に汗握る展開、映画のラストシーンのような鮮やかな最終章。 読むのが楽しい一冊でした あれからだいぶ年月が経ちましたが、先日『脱北航路』を読んで、やはり月村了衛さんの息をも吐かせぬ展開、楽…

【芥川賞受賞】今村夏子著『むらさきのスカートの女』|黄色いカーディガンの女の執着が怖い

『むらさきのスカートの女』は、2019年の第161回芥川賞受賞作です。 芥川賞というのは「純文学」に対して贈られる賞、ということで、あまり好みの作品がなく…なかなか手に取る機会がないです。 話題になったので宇佐見りん著『推し、燃ゆ』は読みました。 小…

【近藤史恵】マカロンはマカロン|三舟シェフ今回も大活躍

三舟シェフの推理が冴えるビストロ パ・マルのシリーズ 第三弾! 2019年、ブロともさんに教えて頂き、ビストロシリーズ、2冊続けて読みました。 あれから3年、ぷつっと途切れていましたが、今回、続きの第三弾を読了♪ ミステリー関連の本を扱う東京創元社か…

【寺地はるな】『カレーの時間』|時代遅れの価値観を押し付ける祖父の愛情カレー

カレーのように、深く味わいのあるお話でした Amazon ★4.3 ★5=48% 僕の祖父には、秘密があった。 終戦後と現在、ふたつの時代を「カレー」がつなぐ絶品“からうま”長編小説 ゴミ屋敷のような家で祖父・義景と暮らすことになった孫息子・桐矢。カレーを囲む時…